BitCoinを中心とする暗号資産市場の下落時に何が起きていたか?を検証(5月22日号)

今回は、昨年11月頃から下降トレンドと見られるBitCoinについてです。
コロナ禍、ウクライナ戦争による世界的金融の不安定を受け、暗号資産市場も、下落傾向にあります。
BitCoinが、下落トレンドに向う時、その要因について、過去のチャートと照らし合わせて簡単にまとめてみました。

要因1、大国等の規制
1-①
2017年9月、中国で暗号資産の交換業者の運営が禁止になった際、価格が3日間で30%程度下落しました。
1-②
2019年7月にはG20での暗号通貨規制に対する懸念が膨らみ下落。
1-③
2021年5月、中国政府が、暗号資産の取引所やマイニング業社までの全面禁止を発表。
要因2、バブル状態の崩壊
2-①
2018年1月、暗号資産バブルと言われる高騰が続いていた結果、利確に動く流れが強まり、大幅に下落しました。
(238万→35万)
要因3、暗号資産市場に端を発する暴落
3-①
2018年11月、ビットコインキャッシュ(BCH)の分裂騒動 により混乱。
3-②
2019年9月、原因不明のハッシュレート急落の不安から価格が一時的に急落。
3-④
2022年5月、UST(TerraUSD)とLUNA(Terra)の暴落と、BitCoinの売りが重なり、現在のチャートに。
要因4、株式や為替市場等の影響
4-①
2020年2月、新型コロナウイルスによる世界経済への懸念から、影響を受け下落。
4-②
2021年11月26日、コロナのオミクロン株発生に伴う株式、為替市場の急落を受け、BitCoin価格も下落。
4-③
2021年の年末から2022年の年明けに向けて、米国が金融引き締めを急ぐことから株式市場が急落。BitCoinもその影響を受けて400万円を割り込むことになりました。
4-④
2022年2月24には、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、株式、為替市場と共に、暗号資産市場も急落。
要因5、著名人の発言による影響
5-①
2021年5月12日、大手米電気自動車メーカーテスラのイーロン・マスクCEOがツイッターで「テスラ車のBitCoinによる購入を認めない方針」だと発信。
テスラは2月に会社資産の7%にあたる1600億円規模のビットコインを購入しており、4万3200BTCにも上っており、これが市場で売却されるのではないかと考えた投資家が慌ててBitCoinを売却したためと、思われます。(イーロンマスク氏は、BitCoin売却について、後日否定しました)
今後の市場の活性化につながる動き
エルサルバドルのBitCoin国際会議
昨年9月に、世界で初めてBitCoinを法定通貨化したエルサルバドル共和国政府が、32ヵ国の中央銀行と12ヵ国の金融当局を含めた44ヵ国の代表者を集め、ビットコインを議題にした国際会議を、5月17日から19日に開催しました。
エルサルバドルのナイブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領は、「44カ国にタネをまく。3日…。BitCoinは世界のためになる」とツイートしました。
野村ホールディングスがアジアでの展開
野村ホールディングスは、暗号資産商品への法人顧客の需要が過去2年で急増する状況に対応し、BitCoinのデリバティブ(金融派生商品)のアジア顧客への提供を開始しました。
日本ではなくアジア顧客への提供となりますが、暗号資産市場にとっては、明るいニュースと言えます。
英ケンブリッジ大学のBitCoinレポート
英ケンブリッジ大学傘下のCCAF(Cambridge Center for Alternative Finance)が、今年の1月における最新のBitCoinネットワークにおけるハッシュレートの国家別チャートを更新データを、公表しました。
世界最大のマイニング集積地で、一時、ゼロにまでになったと言われていた中国のシェアが、再び増加し、21.11%まで取り戻していたことが判明しました。(※)
暗号資産全面禁止の中国が、世界ランキング2位まで回復していたというのは、驚きですが、VPN等を駆使しての活動も加味すると実際にはデータ数値以上の数値があるのかもしれません。(VPNについては、こちら )
(※)マイニングとは、BitCoinなど、承認作業(PoW)を必要とする通貨の取引を検証・承認する「採掘」行動のこと。
マイニングに成功すると、現在のブロック生成報酬に加えて、そのブロックに取り込まれたトランザクション(取引記録)の手数料が報酬としてマイナーに支払われる。
ハッシュレートは、「採掘速度」の意味。
単位は「hash/s」。「s」は「second=秒」で、「1秒間に何回計算ができるか」を表します。マイニング機器の処理能力を表す時や、暗号通貨のマイニングがどれくらいのスピードで行われるかを示す指標として用いられます。