私たちに必要な「お金」について‥‥投資は必須シリーズ①(7月27日号)

クリスタの水野です。

先回まで3回に渡って時代を振り返り、日本の経済政策を書きましたが、今回からは、テーマにもある「お金」について、豊かに生きるための行動、投資について、書いてみようと思います。

「FIRE」ムーブメントって、聞いたことありますか?

「FIRE」と言っても、FIRE(ファイヤー)=火ではなく、Financial(金融) Independence(独立),Retire(引退) Early(早い)の頭文字で、「経済的自立と早期退職」を目標とするライフスタイルを指す造語です。

米国から始まって欧州や日本などにも広がったムーブメントです。

「FIRE」が広がった背景

投資先進国アメリカでは、子供の頃から日本人の知らない「3つの力」を教えています。「稼ぐ力」「蓄える力」そして、「投資力」です。その、「投資力」から派生して、「FIRE=経済的自立と早期退職」に対する関心が、更に高まってきている近年ということです。

残念ながら、日本は投資後進国と言われ、やっと今年の4月から新しい高等学校学習指導要領に基づき、高校生になると家庭科の授業で金融教育の授業を受けることになったところです。

FIREの経済的自立とは、資産運用による自立を言い、運用益で生活できる目処が立った時点で、リタイヤするという意味です。

と言っても、いきなり運用益で‥‥は、無理ですよね。

ので、労働収入等と合わせて運用収入を得るところからはじめ、徐々に運用収入の比率を高めていくのがいいのかなと思います。

運用収入を得るとは

運用収入というと、何をイメージしますか?

例えば、家やマンション、駐車場などの不動産を貸したり、出版、絵、楽曲などの著作権から印税(著作権使用料)を得るような運用方法。

他にも、定期預金、外貨預金、債券、株式、投資信託、貴金属・エネルギー・農産物などの先物(コモデティ)取引、FX(為替、暗号資産取引)、REIT(不動産に投資)、暗号資産(現物、先物、FX)など、銀行や証券会社などを利用して投資、運用する用法があります。

一般的に運用収入を得る方法は、後者になると思いますが、皆さんは何か投資や運用をされてますでしょうか?

日本人が大好きな預貯金

日本とアメリカの家計の金融資産構成比には、大きな違いがあります。

日本銀行が2020年8月に公表したデータをもとに、日米の家計の金融資産構成を比較すると、日本は「預貯金」が54.2%を占めているのに対し、米国は13.7%で、アメリカ人は家計の金融資産を増やす手段として「預貯金」よりも「株式等」の運用を積極的に取り入れ、資産を形成しているのがわかります。

日本人が預貯金好きなのは、「元本割れのリスクが低い」、「いつでも引き出せる」みたいな、安全志向が強い人がいまだに多いからと思われます。

また、たとえお金を預けている金融機関が破綻しても、基本的に普通預金、定期預金などは一金融機関あたり1000万円+利子まで元本が保証される(ペイオフ)制度が、安心材料にもなっていると思います。

元本割れが少ない?

預貯金は本当に元本割れのリスクが少ないのでしょうか?

郵便貯金(ゆうちょ銀行)の定期預金の金利を振り返る

郵便貯金(現ゆうちょ銀行)の定期貯金の金利/年ですが、

1961年時点で、5.000%

その後上昇し、

1974年には、最高値となる7.500%

それ以降は何度か上下を繰り返し、バブル崩壊前

1990年の6.080%

の後、1990年代に急落しました。

現在は、0.002%

という微々たる金利になっています。

現在は、100万円を預けて、受け取る利息は20円(税引き前)です。

今後の物価上昇を考えると、預貯金をしていてもお金が減っていく、つまり元本割れのリスクが大きいことになります。

日銀の掲げる目標、日本はインフレに突入?

先回までに書きましたように、日本銀行は、黒田総裁の掲げる「2%の物価上昇」を達成するまで、金融緩和(低金利)を続けてきました。

国民が消費し、投資し、給与が上がり、物価も徐々に上がることで経済を活性化させることが目的でしたが、
ご存知の通り、日本では、長期的にモノの値段が上がらない、企業は売り上げが伸びず、従業員の給与も上がらない。
消費者は買い物を控えるという循環から、企業の競争の多くは値下げ合戦で、物価は一段と下がるという「デフレ(デフレーション)スパイラル」という悪循環に陥っていました。そんな中‥‥

2022年4月〜6月「2%の物価上昇」目標を達成しました

しかし、その要因は皮肉にも‥‥、コロナ禍、ウクライナ戦争による影響、つまり外的要因によるもので、原油価格の高騰によるエネルギー価格全般、原材料の上昇や物流の停滞、円安などのコスト増加による物価上昇です。

2022年4月、5月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は、2.1%、6月は2.2%の上昇となりました。

帝国データバンクの調査(2022年6月)を見れば分かるように、主要食品会社が今年に入って値上げした品目数は1万を超え、値上幅は平均で13%に上っています。

これまでは、内容量を減らして値段を据え置く 「ステルス(※)値上げ」や、小幅な値上げを数回行うことでコストアップを吸収し、消費者への影響を抑制してきた企業も、全面的な価格改定に踏み切るケースが相次いでいます。

(※)ステルス(英語: stealth)は、「隠密」「こっそり行う」の意。

投資は必須

国民の所得増加に伴って程よく物価が上がるインフレは、実体経済の成長という好循環となります。(=良いインフレ)

しかし、コロナ禍の世界的金融緩和後の引締め(政策金利の利上げ)、上海ロックダウン等による物流の停滞、ウクライナ戦争を機とするエネルギー価格等の高騰は、多くの物価を押し上げる要因となりました。

原材料費などコストの上昇は、企業業績を圧迫し、景気停滞と物価高が併存する悪循環を招く要因となります。

さらに景気の後退局面と同時にインフレが加速すると、「スタグフレーション(不況下の物価高)」(※)という最悪のシナリオの可能性さえ否定できません。

預貯金だけでは、時間と共に確実に困窮していくことになり、投資や運用という選択は、もはや必須と言えるでしょう。

(※)スタグフレーションとは、景気が後退していく中でインフレ(インフレーション、物価上昇)が同時進行する現象のことをいいます。
この名称は、景気停滞を意味する「スタグネーション(Stagnation)」と「インフレーション(Iinflation)」を組み合わせた合成語です。

おわりに

投資や運用が必要なのは、以上のことからお分かりいただけると思いますが、

どんな投資が良いのか。どんな運用が良いのか。
それぞれ一長一短あると思います。

次回からは、いろんな投資手法を検証、比較してみようと思います。