私たちに必要な「お金」について‥‥投資は必須シリーズ⑤暗号資産編-1(8月24日号)

クリスタの水野です。

先回まで、FIRE=Financial(金融) Independence(独立),Retire(引退) Early(早い)の観点から、投資、運用の必要性について外貨預金、株式投資、債権投資、投資信託、FXと書いてきました。

今回からは、いよいよ暗号資産投資についてです。

暗号資産は、2009年の「BitCoin論文」(原文 、日本語版 )公開を経て、2009年1月3日から取引が始まり、台帳記録が開始されました。

日本では、「仮想通貨」と言われていましたが、2019年5月の資金決済法及び金融商品取引法等関連法令の改正により「暗号資産」と呼ばれるようになりました。
(国際的な議論の場で、「暗号資産」の意味を示す「Crypto-Asset」との表現が用いられていることや、「仮想通貨」の呼称は法定通貨との誤解を生む可能性があったことが要因だと言われています。)

現在では、暗号資産の種類は、2万種類を超え、市場規模(時価総額)は150兆円を超えていますが、先回まで、書いた金融の歴史の中では、一番歴史が浅く、今後ますます大成長が見込める市場になります。

代表的な暗号資産として、ビットコイン(BTC)、ビットコイン以外の「アルトコイン(オルトコイン)」(Alternative Coin:代替のコイン)として、イーサリアム(ETH)をはじめとする暗号資産があり、ドミナンス(支配率)は、ビットコイン(BTC)が約40%、イーサリアム(ETH)が約20%となっています。

ビットコイン(BTC)とそのテクノロジー、ブロックチェーンについて、また、イーサリアム(ETH)については、クリプトスタディのセミナーで特集しています。
また、会員限定動画でも詳しくお伝えしていますので、是非ご覧ください。(会員特典)

さて、暗号資産の投資について、どのような方法があり、それぞれのメリット・デメリットについて見ていきましょう。

暗号資産の現物取引

シンプルに暗号資産取引所で安く買って、高く売る。
値上がりを待って、利ざやを稼ぐオーソドックスな方法です。

暗号資産を購入する際は、一般的には、円やドルなどの法定通貨を対価として支払い、購入します。
現物取引は、手元の資金以上の暗号資産を購入できません。

現物取引で暗号資産を売買する方法は、2種類

1、取引所の販売所で、運営会社と売買を行う

販売所では、取引所運営事業者を相手に売買することになります。

販売所での売買には、事業者の手数料が含まれるため、市場を通じて、売り手、買い手と直接の売買するより手数料が高くなりますが、簡単に売買できるので、初心者の方向きと言えます。

2、取引所の市場内で直接相手と売買を行う

取引所に口座を開設しているユーザー同士、売り手、買い手が直接売買する形式です。

注文の執行条件には、
「成行(なりゆき)注文」=価格を指定せず売買の成立を最優先した注文
「指値(さしね)注文」=指定した価格での売買の成立を最優先した注文

があります。

暗号資産の短期保有

短期保有は、数時間や数日などの短期間で暗号資産の売買を行う投資方法です。

短期保有のメリット

すぐに結果を出すことができる。

スマートフォン一台あれば、すぐに取引が可能なので、暗号資産購入~値上がりを待って、利ざやが出たら売却が簡単に行うことができます。

損失が拡大しても、手元資金以上に損をしない。

暗号資産を現物取引で投資している限り、損失が生じて借金になるリスクはありません。

短期保有のデメリット

初心者向きではない

短期保有は、ある程度経験があり、相場を分析する技術が求められたり、チャートを常に確認し予想する技術を求められるため、初心者向きではありません。

自己資金の範囲でしか購入できない

自己資金の範囲でしか暗号資産を購入できないので、購入できる通貨量は、自身が保有する資金量に左右されることになります。

暗号資産の中/長期保有

中/長期保有とは、価格が上がるまで数ヶ月や数年といった長期的なスパンで保有して売買を行う投資方法です。

中/長期保有のメリット

初心者向き

短期保有のようにチャートに張り付いて推移を分析・予想したりするスキルや労力は必要ないので、初心者向きと言えます。

中/長期保有のデメリット

利益を出すまでに、時間がかかる

暗号資産の価格が下がりきるまで待ってから購入する必要があり、また、差益が出るまで待つ必要があり、取引できるタイミングが限られる為、時間を要します。

また、購入後価格が下落してしまったり、売却後さらに価格が上昇したりと、タイミング、判断は難しい側面もあります。

自己資金の範囲でしか購入できない

自己資金の範囲でしか暗号資産を購入できないので、購入できる通貨量は、自身が保有する資金量に左右されることになります。

現物取引の王道‥‥買う時も売る時も段階的に

暗号資産の価格が下がったから、「買い」と思って、まとまった金額を買ったら下がってしまった‥‥「売り」と思って、全部売ったらまだ上がっていった‥‥よくある話です。

買う時も、売る時も段階的に。これが、現物取引の基本です。

また、購入方法として、定額を定期的に買い続けていく「ドルコスト平均法」は、価格が高い時には少なく、価格が安い時には多く購入する投資手法で、長期的に見ると大きな効果を生むことができます。

暗号資産の積立投資と言われます。

暗号資産の先物取引

先物取引とは、未来の取引額を現時点で約束し、期日が来たら決済する取引のことです。
現物の取引とは異なり、将来のある時点(限月/げんげつ)における売買を、現時点で約束する取引のことです。

株やFXで使われている取引方法ですが、ビットコイン(BTC)など暗号資産を用いて行うものが「暗号資産の先物取引」となります。

日本でもBitflyer Lightning Futures、Liquid(FTX Japan)などで、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)等の暗号資産の先物取引が、金融商品として取り扱われるようになりました。

例えば、ビットコイン(BTC)先物取引の仕組みのイメージは、次のようになります。

このように、現在の価格から将来的にどうなるかを予測し、その結果の価格との差額が利益もしくは損失になる取引が「先物取引」というものになります。

(※1)限月の間では、好きなタイミングで新規注文や決済をしても構いませんが、限月までにかならず取引を終了させる必要があります。
限月を過ぎてしまうと、含み益に耐えたり含み損に耐えることもできず、強制的に決済されてしまいます。

(※2)ロングとは、“買い”のことです。ただし、単に現物を買うことをロングとはいいません。信用取引や外国為替証拠金取引など、担保をもとに取引をする場合に使われ、ロングポジションとも言います。ロングとは逆に“売り”のことをショート、ショートポジションといいます。

暗号資産の先物取引のメリット

レバレッジをかけて大きな取引が可能(レバレッジ取引)

必ずしもレバレッジを効かせる必要はありませんが、先物取引ではレバレッジをかけられるので、少ない資金でも大きな取引が可能になります。

高いレバレッジ倍率をかけることで、その分、より大きな利益を狙うことができます。

レバレッジについては、こちら 

日本の暗号資産の先物取引では、証拠金(保証金)が必要になります。
また、日本国内での暗号資産取引のレバレッジは最大2倍まで(国外では、100倍の取引所もあります)になっています。

少額から取引が可能

取引所によって異なりますが、0.0001BTCから発注が可能なので、現在だと1BTC =300万円くらいなので、3,000円位から発注可能になります。

また、レバレッジをかけることでさらに少額から取引をすることが可能です。

「買い注文」と「売り注文」の両方が選択可能

暗号資産の先物取引は、現物取引とは違い「買い注文」と「売り注文」の両方を選択可能です。

上昇している時はもちろん、下落している時でも利益を狙えます。

暗号資産の先物取引のデメリット

損失が拡大しやすい

先回のFXでも触れましたが、メリットの項では「少ない資金で大きな取引ができる」と説明したように、リターンとリスクは表裏一体です。

対策として、例えば「一回のトレードでの損失は証拠金の3〜5%までにおさえる」といった、資金管理のマイルールを作ると、レバレッジを効果的に活用できます。

ロスカット(強制決済)される可能性がある

ロスカットとは、損失が一定の水準を超えた場合に強制決済されることを指します。

暗号資産は価格変動の激しいため、急激に相場が変動することも多く、意図していない場合でも関係なくポジションをロスカットされてしまう可能性があります。

ロスカットは証拠金維持率を基準として行われます(ロスカット決済が行われるタイミングは、暗号資産取引所によって異なります)が、将来の価格を予測して取引を行う先物取引では、場合によっては証拠金以上の損失が発生してしまうこともあります。

そうした際に、証拠金の追加が求められます。
この追加で求められる証拠金が、追証(追加保証金)で、追証は通常、証拠金維持率が100%を下回った場合に適用されます。

もしも取引をしていて証拠金以上の損失が出た場合、追証を取引会社に支払って証拠金維持率を100%以上にすれば、そのまま取引を続行できますが、期限内に支払いを済ませなかった場合には、未決済注文がすべて強制的に決済(ロスカット)となります。

つまり、自動的に保有している暗号資産がすべて売られてしまうのです。

ロスカット、証拠金維持率については、こちら 

おわりに

暗号資産も、株式市場のような投資・運用方法があり、それぞれメリット・デメリットがあることがわかりました。

次回も、暗号資産の投資・運用方法について、書きます。