電気料金をはじめとする値上げのラッシュがつづく③くりぷと知っ得情報(11月1日号)

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
今日から11月。
今年も残すところ、2ヶ月を切りましたね。
先回までは、電気料金が値上がりしている現状、また、今後も値上がりしていく状況について、書きました。
今回は、国だけではなく、私たちが暮らす都道府県、地方自治体の電力行政がどのように変遷しているのかを書いていきます。
親方日の丸
親方日の丸という言葉、聞いたことありますよね?
初めて聞いたという方のために。
親方日の丸とは?
親方とは、経営者のこと。
日の丸とは、その言葉通り、日本(国)を指します。
国の保護のもと、特権を与えられ、特別法に基づいて設立された半官半民の会社等を指します。
エネルギー産業の電力会社もその一つです。
エネルギー自給率が低い日本の電力政策
エネルギー自給率の低い日本にとって、かつては、原子力発電の推進が、国のエネルギー政策の中心でしたが、2011年の東日本大地震における事故の後、一気にエネルギー政策の舵取りの変更を迫られてきました。
最近では原発処理水の海洋放出等、未だ解決すべき問題が山積しています。
それにも増して、以前くりぷと知っ得情報にも書きましたカーボンニュートラルに向けた地球温暖化ガスの削減に向けて、2015年のパリ協定(COP21)以降、世界のCO2削減の目標達成に向けて、国や地方自治体の政策にも大きな変化が見られます。
東京都では、太陽光パネルの設置が義務化
東京都では、2050年までのカーボンニュートラル(発生するCO2と削減・吸収するCO2をニュートラル=オフセットにすること)、そして、その前の節目として、2030年までに2013年度比46%削減、更に50%削減の高みを目指すという政府発表に基づき、再生可能エネルギーの利用拡大を推進する条例を採択、発表しました。(※)
2025年4月から太陽光発電設置義務化に関する新たな制度がスタート
その制度、条例は、「環境確保条例」(※)と言い、CO2の削減に寄与する太陽光発電設備(太陽光パネル)の設置について、東京都と、神奈川県川崎市において、2025年4月以降に新築住宅について、設置を義務化するというものです。
住宅を新築する際、一部の住宅を除き必ず太陽光パネルを設置しないといけないということです。
(※)「環境確保条例」改正案が2022年12月の都議会に提出され、可決、成立し、約2年間の準備・周知期間を経て、2025年4月から施行されます。
太陽光パネル、蓄電池設置に対して、各都道府県で補助金制度
東京都や川崎市では、前述のように、再来年の4月から新築建物について、太陽光パネル設置が義務化されましたが、各自治体でも、新たな補助金制度が始まっています。
自治体の補助金は、都道府県、市区町村のものと多岐にわたっていますが、情報を公開してますので、自身の住む地域がどのくらいの補助金が出るのかも、調べることができます
単年度予算の補助金なので、早い者勝ちのようです。
補助金については、毎年増額されていくと見られ、2030年に向けて、再生可能エネルギーの利用拡大を促進していくと予測されます。
時代は変わる
エネルギー自給率が低い日本のかつてのエネルギー政策は、原子力による発電を推進するという方向を見ていました。
現在はカーボンニュートラルという世界的目標値を、日本がイニシアティブを発揮して達成すべく、再生可能エネルギーにシフトしています。
つまり、電力会社の発電に頼らず、太陽光パネルを使って、自分で発電し、さらに、発電した電力を蓄電池に蓄え、電気の自家発電〜消費をしてください‥‥
電力会社の電気を買わないことで、火力発電を減らし、CO2の削減に協力してくれる人に対して、補助金を出します。
ということです。
時代は、変わりました。
カーボンニュートラルとカーボンクレジットの市場
8月23日号のくりぷと知っ得情報も書きましたが、電気自動車のテスラ(Tesla)という会社があります。
この会社、実は、2019年までの決算では赤字の会社でした。
2020年から、黒字に大きく転換しています。
もちろん、自動車販売実績が伸びたこともありますが、その収益の大きな要因が、カーボンクレジットを販売することで大きく利益を伸ばしています。
また、今月10月11日には、二酸化炭素(CO2)排出量を取引するカーボンクレジット市場が、東京証券取引所で開設され、社会全体で排出削減を実現しながら、民間企業のGX(グリーントランスフォーメーション)投資(※)が、脱炭素社会の実現に向けた経済成長の機会として取り組みが始まっています。
(※)「GX」グリーントランスフォーメーションとは、温室効果ガスを発生させる化石燃料から太陽光発電などのクリーンエネルギー中心へと転換し、経済社会システム全体を変革しようとする取り組みを指します。
時代は変わる‥‥かつて親方日の丸と言われた電力会社も、事業の方向性、構造が変わっていきますね。
ちなみに、カーボンクレジット市場は、2030年という節目に、663兆円規模の市場に成長することが、リサーチされています。

上がり続ける電気料金については、個々が何らかのアクションを起こすことで、見識を深めて、力を合わせていく必要がありそうです。
おわりに
私も応援しているプラットフォーム型コミュニティで、JAMDAOというコミュニティがあります。
JAMDAOコミュニティでは、森林を育てることでCO2を吸収し、そのデータをカーボンクレジット化し、国際貢献を推進するベンチャー企業を応援していています。
最近では、多くの起業家の方や、会社経営者の方も参加されています。
3回にわたって書きました、電気料金ですが、エネルギー政策の転換、カーボンニュートラルという世界的なミッション、カーボンクレジットという市場の大きな成長という背景があります。
ただ、電気料金が上がってるだけというわけではないという事ですね。
今回も、お読みいただいてありがとうございました。