暗号通貨Aptosについて①くりぷと知っ得情報2月5日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
前回まで暗号通貨SUIについて書きましたが、今回からはAptosについて書いていきます。
Aptos(アプトス)とSUI(スイ)は、どちらも元Facebook(Meta)のDiemプロジェクトから生まれたブロックチェーンです。
共通点も多いですが、いくつかの重要な違いもあります。

Aptos(アプトス)の基本データ

ブロックチェーン名称

Aptos(アプトス)

トークン名称/ティッカーシンボル(通貨)

Aptos/APT

開発技術企業

Aptos Labs

ローンチ(公開)日

2022年10月

発行枚数(最大供給量)

上限なし(初期総供給量10億枚)

循環供給量(※)

574,203,053APT

コンセンサスアルゴリズム

PoS(Proof of Stake)+Aptos BFT(後述)

価格(日本円)

936円

世界時価総額ランキング

35位

時価総額(日本円)

¥537,728,790,644

2025年2月4日現在、CoinMarketCap調べ

(※)循環供給量とは、市場で流通し、公に取引されている暗号通貨の量。株式市場で言えば、流通している株式に相当します。

Aptosの開発主要メンバー

Aptosは、元Meta(Facebook)のDiemプロジェクトのメンバーが中心となって開発したブロックチェーンプロジェクトで、主にAptos Labs という企業が開発を進めています。
主要な開発メンバーは、

Mo Shaikh(モ・シャイク)

Aptos Labsの共同創業者&CEO(Chief Executive Officer:最高経営責任者)である、Mo Shaikh(モ・シャイク)氏は、元Meta(Facebook)でDiemの戦略リーダーを担当。
金融・ブロックチェーン業界の経験が豊富で、元BlackRock(ブラックロック:世界最大の資産運用会社)で働いていたMo Shaikh(モ・シャイク)氏ですが、2024年12月にCEO(最高経営責任者)を退任しています。

Avery Ching(エイブリー・チン)

Aptos Labsの共同創業者&CTO(Chief Technology Officer:最高技術責任者)であるAvery Ching(エイブリー・チン)氏は、元Meta(Facebook)のプリンシパル・ソフトウェアエンジニア(※)で、Diemブロックチェーンのエンジニアリングリーダーです。
また、Avery Ching(エイブリー・チン)氏は、SUI(スイ)のMysten Labs(ミステン・ラボ)のCo-Founder&Engineer(共同経営者、技術者)でもあり、Meta(旧Facebook)でリードエンジニアを務め、スケーラブルなシステムの設計を手掛けた技術者です。(関連記事)

(※)プリンシパル・ソフトウェアエンジニアは、技術面での最高責任者レベルのポジションで、プロジェクトの開発リーダー、チームを技術面でサポートするシニアエンジニアに対し、プリンシパル・ソフトウェアエンジニア(Principal Software Engineer)は、ソフトウェアエンジニアの中でも 最上位クラスの技術職。

Josh Lind(ジョシュ・リンド)

Josh Lind(ジョシュ・リンド)氏は、Moveプログラミング言語のエキスパート。

Greg Nazario(グレッグ・ナザリオ)

Greg Nazario(グレッグ・ナザリオ)氏は、ブロックチェーン開発のシニアエンジニア。

David Wolinsky(デイビッド・ウォリンキー)

David Wolinsky(デイビッド・ウォリンキー)氏は、分散コンピューティングの専門家。


Aptosは、前回まで書いてきたSUI(スイ)同様、元Meta(Facebook)のエンジニアが多く参加し、Move言語を活用した次世代ブロックチェーンを開発していて、高速・安全なブロックチェーンとして注目されているプロジェクトの一つです。
Aptosのホワイトペーパー、日本語版。

Aptosのトークノミクス

トークノミクスは、「トークン(Token)」+「エコノミクス(Economics)」の造語で、暗号通貨の経済ルールのことです。
どれくらい発行されて、どれくらい使われるかが決まっています。

供給量(Supply)

どれくらい発行されるか?
ビットコイン(BTC)は、最大2100万枚と決まっています。
それに対しAptosは、初期総供給量は10億APTですが、インフレーション(追加発行)により増えていく仕組みです。

インフレ/デフレ(Inflation/Deflation)

◻︎新しいトークンは追加発行される?それとも減っていく?
ビットコイン(BTC)はデフレ型(半減期で新規発行が減る)です。
それに対しAptosは、インフレ型で、最初7%ずつ増える仕組みです。

Aptosの供給スケジュール

Aptos/APTのトークノミクスは、発行量・分配・供給スケジュールがしっかり決められていて、「どこにどれくらいのAPTが配られ、どう増えていくのか?」が、スケジューリングされています。

最大供給量

初期総供給量は、前述の通り10億APTです。
毎年7%ずつ増加し、追加発行あり(インフレ型)で、徐々に減少していく設計です。

分配、割り当て(Allocation)

分配についてはコミュニティが最大で、エコシステム開発やインセンティブ、エアドロップに使われる設計です。

割り当て

割合

APT数

コミュニティ

51.02%

510,217,359 APT

Aptos財団

16.50%

165,000,000 APT

コア貢献者(開発者)

19.00%

190,000,000 APT

投資家(VCなど)

13.48%

134,782,641 APT

追加供給の仕組み

Aptosは、ステーキング報酬(PoSのリワード)としてAPTを発行する仕組みになっています。これにより、総供給量は徐々に増加するわけです。
初年度のインフレ率(発行割合)は、7%で、毎年インフレ率が低下、最大1.5%まで下がる仕組みになっています。(バーン(焼却)メカニズムは、今のところ導入されていません)
つまり、最初は年間7%のAPTが新規発行されますが、時間とともに供給量の増加率は減少します。

供給スケジュール

Aptos/APTは、段階的に市場に放出されるスケジュールになっています。

初期流通(2022年)

約1.3億APTが市場に流通.

2023〜2024年

毎月一定量がロック解除(トークンアンロック)され、徐々に供給量が増える。

〜2026年

供給量が大幅に増える予定で、特に開発者や投資家へのロック解除が進みます。

2026年〜

徐々に放出量が減少し、流通量が安定するスケジュールとなっています。

Aptos/APTの用途(ユースケース)

Aptos/APTは、次の用途で使用されます。

ステーキング報酬

PoS(Proof of Stake)(※)のバリデーター報酬

(※)Proof of Stake(PoS)は、仮想通貨をステーキング(預ける)ことで、ブロックの承認権を得て、報酬をもらえる仕組みです。
たくさんステークした人が優先される点や、電力消費が少なく、エコと言われています。

ネットワーク手数料

トランザクション(取引)のガス代(送金手数料)

ガバナンス投票

プロジェクトの方向性を決める、ブロックチェーン運営にも関わることができる。

おわりに

今回はここまでです。
次回は、Aptos(アプトス)とSUI(スイ)を比べてみようと思います。
お読みいただきありがとうございました。