EVMと互換性を持つレイヤー1ブロックチェーン①くりぷと知っ得情報5月29日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
イーサリアムのEVM(Ethereum Virtual Machine)をコピーして、実装したブロックチェーンを”EVM経済圏”と呼びます。
前回は、Cardano(ADA):カルダノ(エイダ)について、書きました。
今回は、EVM(Ethereum Virtual Machine)と相互互換性を持つレイヤー1(※)の暗号通貨の銘柄、
Solana(Sol):ソラナ(ソル)について書いていきます。
Dapps(分散型アプリ)やスマート・コントラクトを構築するためのプラットフォームであるイーサリアム(ETH)は、多くの開発がおこなわれていて、「ワールドコンピューター」と言われています。
そんなイーサリアムに対抗しようと、数多くのブロックチェーンが開発されてきましたが、2020年Solana Foundationがスイスのジュネーブに設立され、新たなブロックチェーン「Solana(Sol)」が生まれ、「イーサリアム・キラー」の一つとして現在、最も期待を集めています。
(※)レイヤー1はブロックチェーン上、レイヤー2はブロックチェーン外での取引を指します。
Solanaの場合は、トランザクション処理速度やブロック生成速度が非常に大きくコストも安いため、レイヤー1
つまりSolanaブロックチェーンのみで処理を完結させることができます。
Solana(Sol)とは
Solana(Sol):ソラナ(ソル)は、2017年にAnatoly Yakovenko(アナトリー・ヤコベンコ)氏によって考案されたブロックチェーンプラットフォームで、Solana Labsというプロジェクトを立ち上げ、2020年にSolanaプロトコルとSolanaブロックチェーン上で扱われる基軸通貨(トークン)である、SOLが一般向けに公開されました。
名称 | Solana(Sol) |
ティッカーシンボル(通貨) | SOL |
発行枚数 | ♾️(発行上限の設定なし) |
コンセンサスアルゴリズム | PoS(Proof of Stake) |
価格(日本円) | 25,745円 |
時価総額ランキング | 5位 |
時価総額 | 約11兆7,790億円 |
2024年5月28日現在、CoinMarketCap調べ
Solana(Sol)の特徴
Solanaの特徴はその性能の高さにあり、トランザクション処理速度や取引コストが、現在、多くのブロックチェーンよりも大幅に優れています。
処理速度が速い
主な、暗号通貨との比較
ブロックチェーン | TPS(トランザクション処理/秒) | ブロック生成速度 |
ビットコイン(BTC) | 約6〜7 | 約10分(600秒) |
イーサリアム(ETH) | 約13〜15 | 約5分(300秒) |
リップル(XRP) | 約4,000 | 約4秒 |
Solana(Sol) | 約50,000 | 約0.4秒 |
リップル(XRP)をはじめに、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の欠点を克服したブロックチェーンが多くつくられてきましたが、Solanaはそれらの性能を大きく上回っています。
独自のアルゴリズム「PoH」
コンセンサスアルゴリズムとは、「合意の方法」という意味で、ブロックチェーンに取引を記録するための仕組みです。
Solanaは、現在のイーサリアムと同じPoS(Proof of Stake)を採用しています。
一定量のSolana(SOL)を預けた人がバリデータ(Validator)となり、ブロックの生成を行います。
バリデータとは、ブロックチェーンに記録されるデータの内容(トランザクションデータ)が正しいかどうかを検証するノード(ネットワークで起動しているコンピューターやサーバーなど、取引を中継や確認するためのソフトウェア)を運営する人を指しますが、そこでのコンセンサスアルゴリズム「PoS」を支える技術が、PoH(Proof of History)です。
PoH(Proof of History)
PoH(Proof Of History)は、2つのイベントが同時に行われた時、どちらが先に起こったか?どちらが正しいのか?を検証する仕組みで、「履歴証明」と訳されます。
ブロックチェーンでは、「ノード」は世界中に分散しています。

出典:JBA(日本ブロックチェーン協会)
分散しているが故に、整合性を取るために多くのブロックチェーンではノード間での「同期」を行いますが、それがブロック生成に時間がかかる要因の1つとなっています。
一方、Solanaはノード間を非同期でイベントの順番を検証するPoH(Proof Of History)の採用により、ネットワークと合意形成がシンプルになり、トランザクションネットワークの高速化を実現しています。
PoHの概要
前述の通り、PoH(Proof Of History)はトランザクションなどのイベントの順番を確定させる技術で、コンセンサスアルゴリズムは、PoS(Proof of Stake)です。
Solanaのホワイトペーパーを見てみましょう。
Solanaでは、PoH(Proof of History)という独自のアルゴリズムで、トラストレスな(信用という概念を必要としない)ネットワークでトランザクションとトランザクションが起こった時間を共有します。
Solanaでは、PoHによりネットワークと合意形成がシンプルになり、トランザクションを高速に処理できるといいます。
こちらは、Solanaのホワイトペーパーからです。
PoHの概要として‥‥
1、ある状態において、投票によって選ばれた「PoH Generator」と呼ばれるLeaderノードが、ユーザーから送られてきたトランザクションを順番に並べます。
2、当該状態と順番に並べられたトランザクションを検証ノードが検証し、ネットワークの状態を確定します。

3、PoH Squence(シーケンス)と呼ばれる仕組みの過程で、Index(インデックス)、Operation(オペレーション)、Output Hash(出力ハッシュ)が生成されていきます。
「Index」で順番がわかり、「Operation」で操作を行い、「Output」が出力される結果となります。

Index
こちらもホワイトペーパーからですが、みてわかる通り、Indexは、時系列になります。

Operation〜Output
次に、「sha256」というハッシュによって「Output」が生成されていきます。

「Output Hash」からの「Operation」の流れを見て見ると、Output Hashでできた結果が、その次の入力につながっています。
つまり、hash3はHash1よりも、必ずあとにできていることから、Index3もIndex1の後に作られたことが証明されます。
さらに、ホワイトペーパーには、さらに計算結果が増えていった場合についても書かれています。

Index700に行くためには、「Index1」の結果を699回ハッシュ化する必要があるというわけですが、PoH Squenceを監視するすべてのノードは、すべてのイベント(トランザクション等)が挿入された順序を判断して、挿入間のリアルタイムを推定できるとしています。
おわりに
今回は、Solanaのホワイトペーパーから、引用して書いたので、難しくなってしまったかもです。
さらに、次回、続きを書こうと思います。