EVMと互換性を持つレイヤー1ブロックチェーン②くりぷと知っ得情報6月5日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
イーサリアムのEVM(Ethereum Virtual Machine)をコピーして、実装したブロックチェーンを”EVM経済圏”と呼びます。
今回は、前回に続き、EVM(Ethereum Virtual Machine)と相互互換性を持つレイヤー1(※)の暗号通貨の銘柄、
Solana(Sol):ソラナ(ソル)について、その特徴を書いていきます。
◻︎EVMと互換性を持つレイヤー1ブロックチェーンSOL編前編(くりぷと知っ得情報5月29日号)

Solana(Sol)の特徴

Solanaの特徴はその性能の高さにあり、トランザクション処理速度や取引コストが、現在、多くのブロックチェーンよりも大幅に優れています。
リップル(XRP)をはじめに、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の欠点を克服したブロックチェーンが多くつくられてきましたが、Solanaはその処理速度について、それらの性能を大きく上回っていることを前回の内容で書きました。
また、Solanaは、現在のイーサリアムと同じPoS(Proof of Stake)を採用しながら、それを支える独自の技術として、PoH(Proof of History)という仕組みを採用していることを書きました。
PoH(Proof Of History)は、2つのイベントが同時に行われた時、どちらが先に起こったか?どちらが正しいのか?を検証するSolana 独自のアプローチで、「履歴証明」と訳されます。
これは、トランザクションがエントリ(データのブロックに相当)に含まれてから、バリデーターのネットワーク(クラスターと呼ばれる)がトランザクションを検証するために投票できるまでの時間を短縮する、楽観的なアプローチを使用します。

で‥‥、ここからは、その続きです。(ちょっと、難しい用語が出てきます(^^;;)

拡張性を実現

ブロックチェーンのトリレンマについて、くりぷと知っ得情報1月17日号で書いています。
ブロックチェーンが分散性と安全性を優先することで、課題となるのが、「拡張性 (スケーラビリィ:Scalability)」です。
スケーラビリティ(Scalability)とは、ブロックチェーンがどれだけ柔軟に規模や利用負荷の増大に対応できるかの能力のことを言いますが、例えば、ビットコインがブロック生成に約10分を要することや、イーサリアムのプラットフォームの混雑やガス代(手数料)高騰問題等を指します。
ソラナは、前回書いたPoH(Proof Of History)をはじめに、8つのコアイノベーションによって「拡張性 (スケーラビリィ:Scalability)」の解決に成功しています。

タワーBFT(Byzantine Fault Tolerance)

ブロックチェーンのビザンチン将軍問題について、くりぷと知っ得情報5月8日号で書きました。
その応用の一種で、正常なノードが過半数存在する状況下で、ネットワーク上の異常なノード(Byzantineノード)の存在にも耐えることができ、分散ネットワーク環境で、耐障害性と合意形成を重視し叶えるPractical Byzantine Fault Tolerance(PBFT)というアルゴリズムがあります。
Solanaチェーンでは、Practical Byzantine Fault Tolerance(PBFT)=ビザンチン将軍問題への耐性をPoH(Proof Of History)に最適化した、TOWER BFT (Byzantine Fault Tolerance)を採用しています。

Turbine(タービン)

Turbine(タービン)は、トランザクションをより小さなパーツに分解する役割を担っています。
これにより、ノードがより迅速に情報を受け取ることができ、同時に使用する帯域幅も少なくなります。これは、Solanaが時間効率の点で最も優れた暗号通貨と言われる所以です。

Gulf Stream(ガルフストリーム)

Solanaはメンプールに対してユニークなアプローチを採用しています。
メンプール(mempool=メモリプール)はブロックチェーンテクノロジー内の基本的なメカニズムで、最初はビットコインによって普及し、その後イーサリアムやその他のブロックチェーンネットワークに採用されました。
メンプールは、未確認のトランザクションの「待機室」として機能しますが、SolanaはGulf Stream(ガルフストリーム)と呼ばれるシステムを使い、リーダーでないノードは、メンプールが過密状態にならないように、メンプール内のトランザクションの一部の検証を前もって始めることができます。
その結果、ここでもネットワーク内の多くの時間を節約できます。

Sealevel(シーレベル)

Sealevelは、世界初のスマートコントラクト並列処理と言われます。
SolanaはSealevel(シーレベル)という、スマートコントラクトを並列に動作させても混乱が起きないシステムを採用しています。
Sealevelによって、高速道路に多くの追い越し車線があるイメージです。

Cloudbreak(クラウドブレイク)

Cloudbreak機能は、水平スケーリングアカウント型データベースと言われ、Solanaシステムは古いバージョンをバックアップとして使用しながら、同時にデータにアクセスし解釈することができます。

Pipelining(パイプライン)

Pipelining(パイプライン)はSolanaのハードウェア構造で、トランザクションを検証するためのプロセッサ(処理装置)をユニット化 しています。

Archivers(アーカイバー)

ハードウェア構造であるArchiversは、Pipeliningと連携し、分散台帳ストレージの効率化を図り、リーダーノードがネットワークベースの情報により速くアクセスできるようにします。

おわりに

今回は、EVM(Ethereum Virtual Machine)と相互互換性を持つレイヤー1の暗号通貨の銘柄、Solana(Sol):ソラナ(ソル)について、その特徴を書きました。
次回は、後編としてユースケース等について書いていこうと思います。