ブロックチェーンの相互運用性について‥‥COSMOS(ATOM)編③くりぷと知っ得情報7月3日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
今回も、ブロックチェーンの相互運用性(異なるブロックチェーン同士での送金・やり取りを可能にする技術:インターオペラビリティ)、Cosmos(ATOM)の特徴について書いていきます。
前号までのおさらい
Cosmos(ATOM)は、
◻︎2014年にJae Kwon氏によってアメリカで設立された、All in Bits, Inc.(通称:Tendermint Inc)
◻︎2016年にCosmosのビジョンを推進・資金提供するために、スイスで設立された非営利財団ICF(Interchain Foundation)
です。
コンセンサスアルゴリズムとして
・DPoS(Delegated Proof of Stake)を採用
・安全な合意を達成するためのTendermint BFT(Byzantine fault-tolerance:ビザンチン将軍問題に由来する障害に抵抗できるシステムの特性)を採用しています。
独自の通信技術として
2021年に開発されたCosmosの独自技術IBC(Inter-Blockchain Communication protocol)というCosmos独自技術で通信の規格を採用しています。
「Cosmos Hub」という中継地点とそこに接続する「Zone」構造は、「Zone」ひとつひとつと「Hub」が、IBCによって接続されているという構造をとっています。
さらに、「Peg Zone」というブロックチェーンがあり、Cosmos Hubと他のブロックチェーンネットワークを繋ぐ役割を担い、異なるブロックチェーンや暗号通貨間でのデータ交換や取引を可能にしています。
◻︎COSMOS(ATOM)編①/くりぷと知っ得情報6月19日号
◻︎COSMOS(ATOM)編②/くりぷと知っ得情報6月26日号
Cosmosの特徴
オープンソース「Cosmos SDK」
「Cosmos SDK」のSDKは、「Software Development Kit」の略称で、コスモスでは「Cosmos SDK」というブロックチェーン開発キットを利用することで、ブロックチェーンを作ることができます。
「Cosmos SDK」を利用して構築されたブロックチェーンを「Cosmos Hub」または「Hub」といい、コスモスに接続できるブロックチェーンを効率良く作り出せるというわけです。
本来ブロックチェーンをつくるには深い専門知識が必要ですが、「Cosmos SDK」はJavaやC++といった比較的簡単なプログラミング言語で構築可能です。
「Cosmos SDK」で開発されたブロックチェーン
「Cosmos SDK」は、開発者がゼロからブロックチェーンを構築する手間を省きながら、セキュリティや相互運用性を維持した独自のブロックチェーンを設計できるよう支援するものです。
Binance Chain
暗号通貨取引所のBinanceも、「Cosmos SDK」を利用して「BNB(Binance) Chain」を開発しています。
Ethermint
Cosmosが開発している「Ethermint」は、イーサリアムと完全な互換性を持つCosmos向けのブロックチェーンとして作られています。
EVM(イーサリアム仮想マシン)ツールとして提供されており、これにより作成したブロックチェーン上でスマートコントラクト機能を実行できるようにもなります。
Terra
2022年5月に大暴落した「Terra(Luna)」というブロックチェーンも、「Cosmos SDK」を使用して開発されました。
このように、Cosmosは新しいブロックチェーンプロジェクトやDApps(分散型アプリケーション)の開発を促進するプラットフォームとして広く活用されています。
「Cosmos SDK」で開発されたDApps
現在、Cosmosネットワーク上では、250種類以上のDApps(分散型アプリ)やサービスが開発されています。

引用:Cosmos
このように簡単にブロックチェーンをつくれるのがCosmosの特徴で、多くのプロジェクトやDAppsが生まれていると言うわけですね。
次回は、Cosmos(ATOM)のユーティリティ(有益性)について書いてみようと思います。
お読みいただいてありがとうございました。