RWA銘柄オンド(ONDO)について③くりぷと知っ得情報7月30日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
シリーズで、RWA(Real World Assets:リアル ワールド アセット)について書いています。
RWAは、株式・不動産・金・国債などの金融資産=「現実世界の資産」をブロックチェーン技術を使って、トークン化する技術・概念のことになります。
🔶RWAが誕生した背景について
くりぷと知っ得情報2月26日号🔶RWAを支える技術=オラクル(Oracle)について
くりぷと知っ得情報3月5日号🔶オンド(ONDO)の概要と創設者
くりぷと知っ得情報7月16日号🔶Ondo Financeのプロダクト「USDY」について
くりぷと知っ得情報7月23日号
オンド(ONDO)は、現実世界資産(RWA)をブロックチェーン上でトークン化し、機関投資家クオリティの金融商品を誰でも利用可能にすることを目指す、DeFi プロジェクトです。
今回は、前号に引き続き、Ondo FinanceのRWA(実世界資産)のトークン化サービスについて、進めて行きます。
Ondo Finance(オンド・ファイナンス)のプロダクト

OUSG(オンチェーン米国政府債ファンド)
OUSG(Ondo Short-Term US Government Treasuries:オンチェーン米国政府債ファンド)は、米国政府の短期国債(T-Bills)をトークン化した、Ondo Finance(オンド・ファイナンス)が提供するオンチェーンファンド(デジタル資産)です。
💡OUSGは、「ブロックチェーン上で買える米国債ファンドのトークン」
OUSGの仕組み(流れ)
有資格投資家が入金
KYC認証(※1)すみの投資家が、USDCなどを入金。
Ondo Finance(オンド・ファイナンス)または、パートナーのKYCプラットフォーム(例:Securitize)で本人確認をします。
パスポートや身分証+セルフィーを提出後、「適格投資家(Accredited Investor)」(※2)かどうかの証明(資産証明や年収証明など)で認証されると、購入資格が得られます。
投資前にKYCと「適格投資家確認」が必要になあります。
(※1)KYC(Know Your Customer)認証とは、本人確認のこと。
(※2)米国の法律により、OUSGは「未登録証券」とみなされるため、SEC(米証券取引委員会)が定義する、「一定の年収条件・資産条件・専門知識といった適格条件」を持っている人や法人に対して、投資資格が与えられます。
T-Bills(米短期国債)購入
Ondo Finance(オンド・ファイナンス)がT-Bills(米短期国債)を購入。
T-Bills(ティービル)とは、Treasury Billsの略で、一般的に米国財務省が発行する1年以内の割引債=短期国債のことを指します。
国庫の一般会計や特別会計の一時的な資金不足を補うためや、国債の償還に伴う借り換えのために発行される割引債になります。
資産の保管
アメリカに拠点を置く信託会社Ankura Trust Company(アンクラ・トラスト・カンパニー)などが、中立的な第三者として資産を安全に保管するための口座(トラスト口座)信託管理者として機能。
資産の管理
OUSGのスマートコントラクトに関わる重要な資金の操作(資産の移動など)は、イーサリアム(ETH)ベースのスマートコントラクトウォレットで、安全性と信頼性が非常に高いGnosis Safe(グノーシス・セーフ)を使った、「マルチシグ(複数署名)」によって管理されています。
OUSGは米国債などのリアル資産をトークン化しており、資産の裏付けや管理が非常に重要になるわけです。
トークン発行
OUSGは、米国債の価値に裏付けられた「OUSGトークン」をブロックチェーン(主にイーサリアム)上で発行します。

実際の米国国債(T-Bills)
ユーザー(投資家)は現物の国債に直接アクセスせず、トークン化された権利として、Gnosis Safe等のウォレットでOUSGを受け取ります。
OUSG(オンチェーン米国政府債ファンド)の可能性
OUSG(オンチェーン米国政府債ファンド)が今後、暗号通貨市場に与える可能性について、書いていきましょう。
暗号資産市場における可能性
ステーブルコインの次の進化形
OUSGは米国短期国債(T-Bills)で裏付けされていることを書きました。
これにより、元本の安全性+利回りを同時に得られるトークンとして、機関投資家の需要が増える可能性があり、「利息が付くステーブル資産」として、DeFi(※)の担保資産やレンディング市場でも利用されるという可能性があります。
(※)DeFiとは、Decentralized Financeの頭文字を取った略称で、「ディファイ」と読むみます。
日本語では分散型金融と言いますが、ブロックチェーン技術を用いて、銀行等の中央集権的な管理者、事業者を介さずに取引可能な金融の仕組みのことです。
DeFi市場への機関投資家参入
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などは、ボラティリティ(価格変動)が高く、直接投資するのはリスクが大きいと考える機関投資家などが、OUSGのように国債をトークン化した安全資産があれば、DeFiの利回り運用に参入しやすくなります。
例えば、OUSGを担保にしてステーブルコインを借りたり、運用に回す「レバレッジ運用」が可能になります。
暗号通貨のボラティリティ抑制
今後、暗号通貨市場の中に「価格が安定+利回りを生む」資産が増えると、リスク資産の一部がOUSGや前号のUSDYなどにシフトする傾向が予想できます。
リスクオフ(リスクを取らない)時、資金が完全に法定通貨へ流出せず、オンチェーン内でOUSG等の安全資産に逃避する動きが増える可能性があります。
そのことで、将来的に暗号通貨のボラティリティ抑制要因になり、さらに未来的には、従来の証券市場と融合していくことがイメージできます。
おわりに
今回は、Ondo FinanceのRWA(実世界資産)のトークン化サービス、OUSGについて書きました。
次号では、さらに書き進めていきます。
お読みいただいてありがとうございました。