RWA銘柄アルゴランド(ALGO)について④くりぷと知っ得情報9月10日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
シリーズで、RWA(Real World Assets:リアル ワールド アセット)について書いています。

RWAは、株式・不動産・金・国債などの金融資産=「現実世界の資産」をブロックチェーン技術を使って、トークン化する技術・概念のことになります。

🔶RWAが誕生した背景について
くりぷと知っ得情報2月26日号🔶RWAを支える技術=オラクル(Oracle)について
くりぷと知っ得情報3月5日号🔶アルゴランド(ALGO)の概要
くりぷと知っ得情報8月20日号🔶アルゴランド(ALGO)のコンセンサスアルゴリズム(PPoS)
くりぷと知っ得情報8月27日号🔶アルゴランド(ALGO)のファイナリティ(最終性)の速さ
くりぷと知っ得情報9月3日号

シリーズで、高速・低コスト・環境に優しい次世代型ブロックチェーン「アルゴランド(ALGO)」について書いています。
先回は、アルゴランド(ALGO)の大きな特徴であるコンセンサスアルゴリズム、Pure Proof of Stake(ピュア・プルーフ・オブ・ステーク/PPoS)、その優位性=ファイナリティ(最終性)について書きました。
今回は、ビットコイン(BTC)と比較して、解説していきます。

アルゴランド(ALGO)のPPoSおさらい

アルゴランド(ALGO)のコンセンサスアルゴリズム、Pure Proof of Stakeについて、おさらいです。
🔶アルゴランドのネイティブトークン=ALGOを1ALGOでも保有している人は、全員「ブロック提案者や投票者」になれるチャンスがある。
イーサリアム(ETH)だと、最低32ETH(2000万くらい)必要。
🔶暗号関数VRF(Verifiable Random Function)によって、自分の秘密鍵を使って誰でも検証可能なランダム関数で「暗号くじ」を引くことができ、誰にも予測できないランダムな結果が出て、当たりかどうかは本人にしか分からない。
🔶当選した人は「ブロック提案者」や「投票者」になり、そのラウンドで合意形成に参加することができ、他の参加者が投票して、最終的に多数決でブロックが決定します。
🔶PoWやPoSでは、複数のブロックが同時に提案されると一時的に「どっちが正しい?」状態になるのに対し、アルゴランド(ALGO)は、毎ラウンド必ず1つのブロックだけが選ばれ、確定するため、フォークがほぼ発生しない。
結果、最終性(ファイナリティ)が速くなる。

ビットコイン(BTC)とアルゴランド(ALGO)を比較

ブロックチェーンのファイナリティ(最終性)について、ビットコイン(BTC)の場合を例に、解説していきます。

ファイナリティ(最終性)とは?

まず、ビットコイン(BTC)のファイナリティ(最終性)について、
 

ビットコイン(BTC)のファイナリティ(最終性)とは、

ブロックチェーン上の取引が「もう取り消されない」と保証される状態

のことを言います。
ビットコイン(BTC)では、慣習として‥‥

「6ブロック分」積み重なる、約1時間

を待って、ファイナリティ(最終性)となります。
実際の例を元に説明します。

従来の銀行送金の場合

ファイナリティ(最終性)について、従来の銀行送金だとこんなイメージです。

銀行間送金で、1万円を振込する

➡️

ATMで振込明細が出るが、銀行のシステム上ではまだ「処理中」

銀行側のシステムでは、複数のチェックが行われる

➡️

・送金が不正じゃないか?
・残高が足りるか?
・ネットワークの確認に遅れがないか?

何回かのチェックを通過したら、完全に確定

➡️

「もう取り消せない」と銀行が保証する状態

ビットコイン(BTC)のファイナリティ(最終性)

なぜ6ブロックまつのか?

ビットコイン(BTC)は、複数のマイナーが同時にブロックを作ると、フォーク(分岐)が起きます。
その場合「どちらの取引が有効か」について、しばらく不確定となります。
でも、「6ブロック」も積み重なれば、攻撃者がそのデータを覆すのは現実的にほぼ不可能になり、だから「6ブロック待てば安全」というルールになっているわけです。

プログラムではない‥‥

ビットコイン(BTC)がファイナリティ(最終性)までに「6ブロック待つ」というのは、プログラムに書かれているルールではありません。

ビットコインは、PoW(Proof of Work)方式ですので、ネットワークに一時的なフォーク(分岐)が起きても、より長いチェーン=計算量が大きい方が「正しいチェーン」として残ることになります。

そのため、取引が含まれた直後のブロックはまだリオルグ(reorg:reorganization)=再編成されるリスクがあり、ブロックが深く積み上がるごとに「過去をひっくり返すには膨大な計算力が必要」になり、攻撃が現実的に不可能なります。

なので、経験上、慣習として「6ブロック(約1時間)積み重なると、51%攻撃でもほぼ覆せないレベルになる」ため安全ラインとされているわけです。

「6ブロック待ち」は プログラム上のルールではなく、慣習的な安全基準

つまり、ビットコイン(BTC)が、PoW(Proof of Work)の競争と再編リスクのため「6ブロック(約1時間)で確定」というルールが、ビットコイン(BTC)が、セキュリティ・価値の保存において「世界一」と言われる所以です。

アルゴランド(ALGO)のファイナリティ(最終性)

ビットコイン(BTC)に対して、アルゴランド(ALGO)のファイナリティ(最終性)は、VRF(Verifiable Random Function)を使ったランダム抽選で、ブロックを一度決めたら「即確定」します。
つまり、アルゴランド(ALGO)の「確認ステップ」 → 「確定」までの速さは、約4秒と「即時確定」といった速さになります。

早ければいいの?

当然、デメリットもあります。

ファイナリティ(最終性)が早いことによるデメリット

バグや攻撃時の巻き戻しが難しい

ビットコイン(BTC)のように「6ブロック待ち」で様子を見る余裕がなく、アルゴランド(ALGO)は即時に最終化されるため、もしネットワークにバグ(※)や大規模攻撃があった場合、後から「チェーンを巻き戻す」ことが困難になります。

(※)バグ(bug)とは、英語で「虫」の意味。コンピューター業界で、プログラムの誤りや欠陥を表す用語。

検閲耐性の課題になる可能性

即時最終化は便利ですが、もし少数のノードやバリデータが偏っていると、誤った取引がすぐ確定してしまうリスクがあります。
ビットコイン(BTC)は誰も恣意的に止められませんが、特定の国や政府の圧力を受けて「特定のアドレスの取引はブロックに含めない」ことができてしまうという懸念もあります。

利用者側の心理的な安心感が育ちにくい

「数秒で絶対に確定」と言われても、従来の金融システムに慣れた人からすると、逆に不安に思うケースもあります。

どういうことかいうと、ビットコイン(BTC)は、「時間はかかるけど、6回チェックを通過したら確実に安心」という感覚がありますよね。

それに対し、アルゴランド(ALGO)のように即時ファイナリティの場合、「えっ、もう終わり?本当に大丈夫?」という気持ちになりやすいという意味です。

技術的には「即時確定」は優れているけれど、人間の感覚がまだ追いついていないので、心理的な安心感という意味では「不安」感が伴います。

おわりに

今回は、アルゴランド(ALGO)のブロックチェーンのファイナリティ(最終性)について、ビットコイン(BTC)と比較して書いてきました。
次回からは、環境に優しい次世代型ブロックチェーンアルゴランド(ALGO)のについて書いていこうと思います。
お読みいただいてありがとうございました。