RWA銘柄アルゴランド(ALGO)について⑤くりぷと知っ得情報9月17日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
シリーズで、RWA(Real World Assets:リアル ワールド アセット)について書いています。

RWAは、株式・不動産・金・国債などの金融資産=「現実世界の資産」をブロックチェーン技術を使って、トークン化する技術・概念のことになります。

🔶RWAが誕生した背景について
くりぷと知っ得情報2月26日号🔶RWAを支える技術=オラクル(Oracle)について
くりぷと知っ得情報3月5日号🔶アルゴランド(ALGO)の概要
くりぷと知っ得情報8月20日号🔶アルゴランド(ALGO)のコンセンサスアルゴリズム(PPoS)
くりぷと知っ得情報8月27日号🔶アルゴランド(ALGO)のファイナリティ(最終性)の速さ
くりぷと知っ得情報9月3日号🔶アルゴランド(ALGO)のファイナリティ(最終性)をビットコイン(BTC)と比較
くりぷと知っ得情報9月10日号

シリーズで、高速・低コスト・環境に優しい次世代型ブロックチェーン「アルゴランド(ALGO)」について書いています。
先回は、アルゴランド(ALGO)の大きな特徴であるコンセンサスアルゴリズム、Pure Proof of Stake(ピュア・プルーフ・オブ・ステーク/PPoS)、その優位性=ファイナリティ(最終性)について書きました。

アルゴランド(ALGO)のPPoSおさらい

アルゴランド(ALGO)のコンセンサスアルゴリズム、Pure Proof of Stakeについて、おさらいです。
🔶アルゴランド(ALGO)のネイティブトークン=ALGOを1ALGOでも保有している人は、全員「ブロック提案者や投票者」になれるチャンスがある。(イーサリアム(ETH)だと、最低32ETH(2000万くらい)必要)
🔶暗号関数VRF(Verifiable Random Function)によって、自分の秘密鍵を使って誰でも検証可能なランダム関数で「暗号くじ」を引くことができ、誰にも予測できないランダムな結果が出て、当たりかどうかは本人にしか分からない。
🔶当選した人は「ブロック提案者」や「投票者」になり、そのラウンドで合意形成に参加することができ、他の参加者が投票して、最終的に多数決でブロックが決定します。
🔶PoWやPoSでは、複数のブロックが同時に提案されると一時的に「どっちが正しい?」状態になるのに対し、アルゴランド(ALGO)は、毎ラウンド必ず1つのブロックだけが選ばれ、確定するため、フォークがほぼ発生しない。
結果、最終性(ファイナリティ)が速くなる。
🔶ファイナリティ(最終性)について、ビットコイン(BTC)のように「6ブロック待ち」で様子を見る必要がなく、アルゴランド(ALGO)は即時に最終化される。
一方、ネットワークにバグ(※)や大規模攻撃があった場合、後から「チェーンを巻き戻す」ことが困難という点では、「6ブロック(約1時間)で確定」というルールのビットコイン(BTC)の方が、セキュリティ・価値の保存において「世界一」と言われる所以である。


さて、今回からは、環境に優しいと評価される、アルゴランド(ALGO)について、纏めていきます。

環境性能で世界トップクラス=アルゴランド(ALGO)

アルゴランド(ALGO)のコンセンサスが「超省エネ」といわれる理由を、まとめていきます。
これまで書いてきたことに関連しますが、超省エネにもつながるということになります。

マイニングが不要

アルゴランド(ALGO)は、コンセンサスアルゴリズムとしてPure Proof of Stake(ピュア・プルーフ・オブ・ステーク/PPoS)を採用していることをここまで書いてきましたが、それは、ビットコイン(BTC)などが採用するPoWのように膨大な計算(マイニング)をする必要がなく、また、参加者のALGO保有量に応じてランダムで選ばれる仕組みのため、重い計算処理が不要で、消費電力は家庭用パソコンやスマホ程度で済みます。

VRFによるランダム抽選

VRF(Verifiable Random Function)を使って、誰が提案者/承認者になるかを秘密裏にランダム決定するので、選ばれたノードだけが署名すればよく、他のノードはほぼ待機状態になります。

結果、電力消費が最小化で済むことになります。

参加者全員の「公平性」

PoWのように「高性能マシンを持つ人が有利」という構造がないアルゴランド(ALGO)は、コインを1枚でも持っていれば、理論的には抽選に参加可能(保有量に応じて確率が上がる)ということは、すでに書きました。

この仕組みは「電力=富の格差」を生まないため、エコで、かつ公平なものといえます。

即時ファイナリティ(最終性)

アルゴランド(ALGO)は、一度ブロックが承認されれば「やり直し」や「分岐(フォーク)」が起こらないことも前回書きました。

無駄な再計算やエネルギー消費が発生しないことは、超省エネになる理由です。

実際のエネルギー消費で比較

ビットコイン(BTC・PoW)

ビットコイン(BTC)の年間の電力消費量について、約100TWh(テラワットアワー:テラ=兆)(※)以上と言われています。
マイニング競争(PoW)のため、世界中で膨大な電力を常時消費していて、その電力量は、アルゼンチンやオランダ、マレーシアの国レベルの消費量に匹敵します。

(※)「ワットアワー」は、電力量の単位で、電力(W)と時間(h)を掛け合わせたもので、実際どのくらいの電気を使ったかを表します。
例えば、100Wの電球を1時間使えば100Whの電力量を消費したことになります。

イーサリアム(ETH・PoS)

イーサリアム(ETH)の年間の電力消費量については、数百MWh(ミリオンワットアワー:ミリオン=百万)程度と言われています。
PoSでは「計算競争」がなく、バリデータが署名するだけなので、PoW時代から比べると99.95%以上の削減、省エネとなっています。

アルゴランド(ALGO・PPoS)

世界トップクラスに省エネと言われているアルゴランド(ALGO)の公式サイトの技術ページで、Pure Proof of Stake(ピュア・プルーフ・オブ・ステーク/PPoS)の効率性、省エネ性、カーボンオフセット(※)などについて解説されています。

その年間の電力消費量については、0.4mWh(ミリワットアワー:1ワットの1000分の1)と、数十〜数百世帯レベルの家庭の電力消費に匹敵といわれるほど小さく、「削減すべき排出量」が他のブロックチェーンと比べて非常に少ないという特徴があります。


このため、オフセットで「正味ゼロ」または「正味マイナス」を達成しやすく、多くの企業、プラットフォームと提携してカーボンオフセットに貢献しています。

(※)CO2の「排出量と吸収率を中立させる」という考え方=カーボンニュートラルに向けて、CO2の排出削減への取り組みや、森林の保護や、植林によってCO2の吸収を促す「森林吸収」に関わる活動への取り組みや投資を行うことなど、違った形で「埋め合わせ=オフセット」しようという考え方をカーボンオフセットと言います。

URECA(ユーレカ)との提携

URECA(※)は、カーボンオフセットや炭素クレジットの取引を簡単にできるようにした、ブロックチェーンベースの環境を守るためのアプリやサービスのプラットフォームを提供しているシンガポールに拠点を置く企業です。
URECAは、世界中の個人や企業がカーボンクレジットを簡単に購入・売却・利用できるようにするプラットフォームですが、ブロックチェーン技術で透明性と追跡可能性を確保し、大企業だけでなく、中小企業や個人も「小口で」参加可能な道を開いています。
従来は大規模事業者しか参加しにくかった炭素市場を、個人や小規模企業にも開放し、アルゴランド(ALGO)と提携して、証明書や取引履歴をブロックチェーンに記録し、不正や二重計上を防ぐ仕組みを構築しています。
また、アルゴランド(ALGO)は URECAと提携することで、プロジェクト自体ののカーボンオフセットを実現することが可能で、「ネットワークの排出量を相殺することで、カーボンネガティブ(環境にプラス)を維持しています。(AlgorandJapanサイトから)

(※)URECAは、英語の感嘆詞「Eureka!(わかった、発見した)」に近い響きで、意味は「発見・気づき」を示すブランドコンセプトです。

おわりに

アルゴランド(ALGO)が、Pure Proof of Stake(ピュア・プルーフ・オブ・ステーク/PPoS)の採用で即時にファイナリティ(最終化)が可能で、VRF(Verifiable Random Function)等の技術で電力消費を最小化に抑え、技術的にも、今後様々なプロジェクト、企業との提携の可能性があることを書いてきました。
続きは次回です。
お読みいただきありがとうございました。