AI × Crypto銘柄「フェッチエーアイ(FET)」について②くりぷと知っ得情報5月13日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
最近の暗号通貨の新興(トレンド)プロジェクトは、いくつかの「テーマ」ごとに盛り上がっています。

シリーズで、次のサイクルの大きなテーマと言われる「AIと暗号の融合」というテーマで、

AI関連銘柄「フェッチエーアイ(FET)」

について書いています。

🔶フェッチエーアイ(FET)の概要と沿革
くりぷと知っ得情報5月6日号

 

前号では、フェッチエーアイ(FET)の概要について書きましたが、今回は、その特徴について書いていこうと思います。

Artificial Superintelligence Alliance(ASI)

現在、フェッチエーアイ(FET)は他の有力プロジェクトと統合し、「Artificial Superintelligence Alliance(ASI)」という巨大な連合体(アライアンス)を結成しています。

Artificial Superintelligence Alliance(ASI)とは

「Artificial Superintelligence Alliance(ASI)」は2024年3月、
🔶フェッチエーアイ(FET)
🔶SingularityNET(シンギュラリティ・エヌエフティ)
🔶Ocean Protocol(オーシャンプロコトル)
の連合体(アライアンス)として、誕生しました。(参考)
 

各プロジェクトについて、特徴を見てみましょう。

フェッチエーアイ(FET)

フェッチエーアイ(FET)は、ブロックチェーンとAI(Artificial Intelligence:人工知能)を組み合わせたイギリス発のWeb3プロジェクトで、AI同士が自動で情報収集や取引、交渉などを行える仕組みを開発している企業で、役割としては、AI(Artificial Intelligence:人工頭脳)を実際に動かす主体になります。
創業者等については、前号で書きました。

Singularity NET(シンギュラリティ・エヌエフティ)

SingularityNET(シンギュラリティ エヌエフティ)は、AI(人工知能)のサービスや技術を売買できる分散型マーケットプレイスを開発している、ブロックチェーンプロジェクトで、AI開発者が、自分が作ったAI技術を公開・提供して収益化でき、さまざまなAI同士が連携して機能を高め合うエコシステムの構築を目指しています。(公式X)
スイス・ツーク/オランダ・アムステルダムに本社が所在し、創設者は著名なAI研究者のBen Goertzel(ベン・ゲーツェル)博士で、2017年に設立されました。


Ben Goertzel(ベン・ゲーツェル)博士は、アメリカ出身の著名な人工知能(AI)研究者、技術者、起業家で、特に「汎用人工知能(AGI:Artificial General Intelligence)」(※)研究の第一人者として知られています。

(※)汎用人工知能(AGI:Artificial General Intelligence)とは、あたかも人間のように多種多様なタスクや課題を理解し、解決の行動を取れる人工知能(AI)を指します。 知能水準は人間と同等もしくはそれ以上とも言われており、自己学習を繰り返しながら成長していくAIです。

 

SingularityNETを運営するSingularityNET Foundationは、誰でも参加・利用できるオープンなAI開発を目指していて、多くの企業や研究者と協力しながら技術開発を進めています。
 

また、Bitgrit(※1)、Mind Network(※2)、ファイルコイン(FIL)(※3)などのプロジェクトとも連携し、AIに必要な計算処理やデータ管理の強化に取り組んでいます。

(※1)Bitgritは日本発のAI・データサイエンス系プロジェクトで、「世界中のAI開発者を集めて、企業の課題をAIで解決する」ことを目的にしたプラットフォーム。
(※2)Mind Networkは、「AI時代のセキュリティ・プライバシー基盤」を作ろうとしているWeb3プロジェクト。
(※3)Filecoinは、世界中の余っているストレージ容量を共有して使う「分散型クラウドストレージ」プロジェクト。ストレージ(Storage)とは、データを長期間保存しておく「倉庫」の役割を持つ場所。

SingularityNETは、AIを作って流通させるプロジェクト

Ocean Protocol(オーシャンプロコトル)

Ocean Protocolは、ブロックチェーン技術を活用したデータ交換プラットフォームを開発・運営する企業で、データの所有者と利用者をつなぎ、データの安全な共有と収益化を可能にする分散型データエコシステムの構築を目指しています。
透明性とプライバシーを両立する仕組みで、AIや研究開発分野で注目されている企業です。
2017年に、シンガポールで設立。


創業者は、Trent McConaghy(トレント・マコナヒー)氏、Bruce Pon(ブルース・ポン)氏らで、ブロックチェーン上で安全にデータをトークン化・取引できる環境を作ることを目的としています。
 

Ocean Protocolは、AIに必要なデータを流通させるプロジェクト

CUDOSとの統合

「Artificial Superintelligence Alliance(ASI)」は、さらに、2024年10月に、計算能力を提供するCUDOS(クードス)との統合も決定し、その存在感が増しています。(参考)


CUDOS(クードス)は、世界中の余っているGPU・CPU(※)の計算力をつなぎ、AI開発や高負荷計算に使えるようにする仕組みを開発しているプロジェクトです。
 

(※)「GPU」(ジーピーユー)は、Graphics Processing Unitの略で、画像処理装置と訳されます。もともとはゲームや映像処理のために作られ、大量の単純計算を同時に処理するのが得意なプロセッサ(Processor:データ処理する半導体チップ=頭脳)です。(※)「CPU」は、Central Processing Unitの略で、中央処理装置と訳されます。「コンピュータの頭脳」のことで、計算する、アプリを動かす、動画を再生する、クリックに反応する‥‥など、パソコンやスマホの中で考えて、判断して、命令を実行するといった役割を果たします。

統合の意味

「Artificial Superintelligence Alliance(ASI)」が目指すものは、「分散型AIインフラの構築」です。
ただ、AIには、AIモデル、データ、AIエージェントだけでなく、膨大なGPU計算力が必要になります。
つまり、CUDOS(クードス)の
🔹GPUネットワーク
🔹分散クラウド
🔹AI計算基盤

を統合することで、「AIを実際に動かす計算力」を補強する狙いがあります。

AI界の問題

AIを動かすには、実はものすごい量の計算が必要です。
特に生成AI(※)は、GPU、サーバー、データセンターを大量に使います。
現在、その多くを支配しているのが、
🔶Amazon Web Services(AWS:アマゾン・ウェブ・サービス)
🔶Google Cloud(グーグル・クラウド)

🔶Microsoft Azure(マイクロソフト・アジュール)

などの、巨大クラウド企業で、計算力、サーバー、インフラを大手企業に依存している状態です。(※)生成AI(ジェネレーティブAI)は、テキスト、画像、動画、音楽などの新しいコンテンツを自律的に生成できる人工知能です。学習データからパターンを学び、人間のような文章作成やイラスト制作を行うため、ビジネスの効率化やクリエイティブな活動に活用されています。

何が問題?

① 利用料金の問題

GPUは非常に高額、AIブームでさらに価格上昇は上昇していきます。

② 中央集権

例えば、クラウド企業側の判断で、利用制限や、規約変更、サービス停止などの影響を受けるリスクを伴います。

③ 開発が一部企業に集中

結果として、「資本力のある巨大企業しかAI開発できない」構造になりやすい。

といった、問題を内包しています。

そこで、「Artificial Superintelligence Alliance(ASI)」に新たに統合したCUDOS(クードス)の目指す方向が見えてきます。

CUDOSが目指すもの

CUDOS(クードス)は、世界中の余っているGPUをつなげることを、目指しています。

例えば、個人のPC(パソコン)のGPU、企業の空きサーバー、使われていない計算資源をネットワーク化するみたいなイメージです。

巨大クラウド企業が、大発電所だとすると、CUDOS(クードス)は、世界中の小型発電所をつなぐ仕組み、みたいな感じです。

ASIが目指しているのは、「分散型AI」ですが、AIを動かす計算力が、結局巨大クラウド企業頼みなら、完全な分散型とは言えません。

そこでCUDOS(クードス)を統合し、

🔹分散型GPU

🔹分散型クラウド

を取り込むことで、「AIの計算基盤まで分散化」しようとしているわけです。

CUDOS(クードス)統合の大きな目的の一つは、AI開発に必要なGPUやサーバーを巨大クラウド企業に依存せず、

世界中の計算資源を活用して分散型で提供できる環境を構築

することにあるということですね。

「世界中の余っているGPU計算力をネットワーク化して活用する」というと、「レンダー(Render)」のコンセプトと似ていますね。

似ていますが、レンダー(Render)は、クリエイター向けで、3DCGレンダリング、映像制作など、「映像処理」が中心なのに対し、CUDOS(クードス)は、AI学習、AI推論など、「汎用計算インフラ」(AIやアプリ、サーバー処理など幅広い用途に利用できる計算基盤)です。

おわりに

今回は、フェッチエーアイ(FET)と連合体(アライアンス)を組むプロジェクト、「Artificial Superintelligence Alliance(ASI)」の各プロジェクトについて、書いてきました。
続きは、次回です。
お読みいただいてありがとうございました。