AI × Crypto銘柄「フェッチエーアイ(FET)」について⑦くりぷと知っ得情報6月17日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
最近の暗号通貨の新興(トレンド)プロジェクトは、いくつかの「テーマ」ごとに盛り上がっています。
シリーズで、次のサイクルの大きなテーマと言われる「AIと暗号の融合」というテーマで、
AI関連銘柄「フェッチエーアイ(FET)」
について書いています。
🔶フェッチエーアイ(FET)の概要と沿革
くりぷと知っ得情報5月6日号🔶フェッチエーアイ(FET)の連合体「Artificial Superintelligence Alliance(ASI)」について
くりぷと知っ得情報5月13日号🔶フェッチエーアイ(FET)の設計思想上の特徴「AEAs(Autonomous Economic Agents)」くりぷと知っ得情報5月20日号🔶フェッチエーアイ(FET)の技術的な特徴「Open Economic Framework(OEF)」くりぷと知っ得情報5月27日号🔶フェッチエーアイ(FET)の技術的な特徴「Colearn(コーラーン)」くりぷと知っ得情報6月3日号🔶フェッチエーアイ(FET)のトークノミクスについてくりぷと知っ得情報6月10日号
前号では、フェッチエーアイ(FET)が何に使われ、どのように価値が生まれるのかを示す設計図と言われる、トークノミクスについて、書きました。
今回は、フェッチエーアイ(FET)のコンセンサスアルゴリズムについて、書いていこうと思います。
フェッチエーアイ(FET)のコンセンサスアルゴリズム
フェッチエーアイ(FET)のコンセンサスアルゴリズム(取引の合意形成)は、一般的には、「Proof of Stake(PoS)」という仕組みを採用していて、ネットワーク参加者が保有するFETをステーキング(預け入れ)することで、ブロックチェーンの運営や安全性の維持に協力します。
フェッチエーアイ(FET)では、Cosmos SDKとCometBFTを採用したPoSチェーンであり、トークン保有者がバリデーターへFETを委任できる仕組みを持つPoSベースなので、DPoS(Delegated(委任された) Proof of Stake)(※)的な特徴も備えています。(参考)
(※)DPoS(Delegated Proof of Stake)とは、・自身のトークン保有量・他のトークン保有者からの委任された票の合計数で、ブロックの生成者が選ばれます。トークンの保有者に対し保有量に応じた投票権が与えられ、保有者はその票を自身が推薦する相手(ノード)に投票することで、ブロック生成の権利を委任することができる仕組みです。
フェッチエーアイ(FET)のDPoSネットワーク
🔶Cosmos SDK開発者が独自のカスタマイズが可能なブロックチェーンを構築するためのツールキット(参考)
🔶Tendermint(現在はCometBFT)
任意のプログラミング言語で書かれたブロックチェーンアプリケーションの構築を可能にする、オープンソースのビザンチン障害耐性(BFT)コンセンサスエンジン(参考)
をベースにしたPoSネットワークです。
つまり
コスモス(ATOM)ブロックチェーンに近い仕組み
です。
整理しましょう。
Cosmos SDKの採用
「Cosmos SDK」のSDKは、「Software Development Kit」の略称で、コスモス(ATOM)では「Cosmos SDK」というブロックチェーン開発キットを利用することで、ブロックチェーンを作ることができます。(参考)
フェッチエーアイ(FET)との関係
フェッチエーアイ(FET)は、Cosmos SDKを利用して構築されています。
つまり、Cosmos SDKが「骨格部分」、フェッチエーアイ(FET)独自のAI機能は、その「特徴」というイメージです。
なぜ、Cosmos SDKを採用したのか?
①高速
フェッチエーアイ(FET)では、AIエージェント同士が大量の情報をやり取りしながら、自動で判断や取引を行います。
そのため、処理に時間がかかるとAI同士の連携がスムーズに行えません。
Cosmos SDKは高速な取引処理が可能で、AIエージェントがリアルタイムで活動する環境に適しています。
②カスタマイズのしやすさ
Cosmos SDKを利用すると、既存のブロックチェーン上でアプリを動かすのではなく、目的に合わせた独自のブロックチェーンを構築できます。
そのため、フェッチエーアイ(FET)は、AIエージェント向けに最適化されたネットワークを設計することができます。
イメージとして、イーサリアム(ETH)が「マンションの一室を借りる」のだとすれば、Cosmos SDKは「自分専用の家を建てる」ようなものです。
フェッチエーアイ(FET)は、AI向けに最適な設計を実現するため、Cosmos SDKを採用しています。
③他のブロックチェーンとの連携
Cosmos SDKの仕組みで、IBC(Inter-Blockchain Communication protocol)という仕組みがあります。(参考)
IBCは、2021年に開発されたコスモス(ATOM)の独自技術で通信の規格ですが、異なるブロックチェーン同士でデータや資産をやり取りができます。
例えば、これまで別々の島だったブロックチェーン同士を橋でつなぐようなイメージです。
橋がなければ行き来できませんが、IBCがあることで複数のブロックチェーンが連携しやすくなります。
そのためフェッチエーアイ(FET)は、将来的に他のブロックチェーン上のサービスやデータともつながりやすいというメリットがあります。
CometBFTとの連携
Cosmos SDKは、もともとCometBFTと連携するよう設計されています。
そのため、フェッチエーアイ(FET)をはじめ、多くのコスモス(ATOM)系チェーンは「Cosmos SDK」「CometBFT」の組み合わせで構築されています。
先にも触れましたが、
ブロックチェーンを作るための開発キット
です。
「送金機能」や「ステーキング機能」や「ガバナンス機能」などを組み合わせて、独自のブロックチェーンを構築できます。
CometBFTとは
CometBFTは、最初は、Tendermint Coreという名前でした。
しかし2023年、Tendermint商標の問題、開発主体の変更などの理由から、新たな名称としてCometBFTにリブランドされました。
CometBFTは、
ブロックチェーン参加者全員が、「どの取引が正しいか」を素早く合意するための仕組み
で、「AIエージェント同士の取引」、「FETの送金」「AIサービスの利用記録」などを処理します。
BFTおさらい
BFTはByzantine Fault Tolerance(ビザンチン障害耐性)の略です。(参考)
難しく聞こえますが、簡単に言うと、
一部に故障したコンピュータや悪意のある参加者がいても、正しい答えを出せる仕組み
のことです。
CometBFTは、ネットワーク参加者の3分の1未満に問題があっても正常に動作できるよう設計されています。
🔶AIエージェント同士の取引
🔶FETの送金
🔶AIサービスの利用記録
などを処理しますが、CometBFTによって、。
AI同士がやり取りした内容を高速かつ安全に確定できる
ため、AI経済圏の信頼性を支える重要な基盤になっています。
車に例えると‥‥
Cosmos SDKは、車のボディ。
CometBFTは、エンジン(原動)みたいなイメージです。
車だけあっても動かない。
エンジンだけあっても車にならない。
両方必要です。

おわりに
今回まで、フェッチエーアイ(FET)について書いてきました。
AIが人を補助する時代から、AI同士が自律的に経済活動を行う時代へ移行するなら、フェッチエーアイ(FET)はその“AI経済圏のインフラ”として成長する可能性を秘めていると言えます。
お読みいただいてありがとうございました。