暗号通貨モネロ(XMR)について③くりぷと知っ得情報2月4日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
シリーズでプライバシー重視の分散型暗号通貨と言われる「モネロ(XMR)」について書いています。

🔶モネロ(XMR)の概要と誕生の歴史
くりぷと知っ得情報1月21日号🔶モネロ(XMR)の創業メンバーと現在の中心メンバー(匿名多数)
くりぷと知っ得情報1月28日号

前号では、モネロ(XMR)の創業メンバーおよび現在のコアメンバーについて書きました。
中央管理者を置かない分散型思想なので、実名・経歴は不明な人が多く、不思議な名前の羅列でしたね(笑)
 

さて、今回は、モネロ(XMR)の特徴の一つである発行設計について書いていきます。
その前に、
モネロ(XMR)の取引合意システム(コンセンサスアルゴリズム)は、マイニングです。

マイニング(PoW=Proof of Work)とは、

取引データを検証し〜ブロックチェーンに記録する作業の一つ

で、計算問題を解いた参加者が報酬として新規コインや手数料を受け取る仕組みです。
 

🔹中央管理者がいなくても不正を防ぎ、
🔹ネットワークの安全性を保つ役割があり、
🔹分散型で透明性が高く、
🔹参加者に経済的インセンティブを与えてシステムを維持できる点、
🔹そして新規発行によって通貨の流通が安定する
と言う点で、ビットコイン(BTC)やカスパ(KAS)など、多くの暗号通貨で採用されています。

発行枚数=無制限のモネロ(XMR)

ビットコイン(BTC)の発行枚数は、2100万枚と設定されています。
一方、
2014年4月18日に、同じくプライバシー重視の暗号通貨Bytecoin(BCN)からのフォーク(分岐)として立ち上がったモネロ(XMR)の発行上限は、

基本、無制限に設計されています。

 

その公式ドキュメントを見ると、

プレマインもインスタマインもない

 

と記されています。↓↓


プレマイン?、インスタマイン?

 

プレマインとは、ブロックチェーンネットワークの公開前に、特定のステークホルダーに対して一定数のコインやトークンを生成して配布することです。
インスタマインとは、ローンチ(公開)された直後の短期間に急速にマイニングされ、多くの場合、コインのかなりの部分が少数の初期採用者や開発者に分配されることを指します。
しばしば開発者自身や、その機会を知っている人々によって通貨が急速に蓄積されるものです。
その上で、
 

モネロ(XMR)は、2022年5月末までに、初期主要供給として約181億3,200万枚を供給するとあります。

モネロ(XMR)の初期供給は、約181億3,200万XMR
さらに、テールエミッションとして、0.6XMR/ブロックを排出する予定

とあります。

テール(Tail)とは、「尻尾(しっぽ)」。

エミッション(Emission)は、「排出」

の意味です。

理論上は無制限                                      

モネロ(XMR)のブロックチェーンのブロック生成時間は、約2分ですが、テールエミッションとして、1ブロック生成されるごとに、

報酬として0.6 XMRが新規発行される

プランであり、永続発行なので理論上は無制限の発行になります。

単純計算すると

「2分で0.6XMR」相当が新規発行し続けるということは、

10分で、0.6×5=「3XMR」

1時間で、3×6=「18XMR」

が、平均値として発行され続けるということになります。

テールエミッションとは?

テールエミッションを一言で言うと、

マイニング報酬をゼロにせず、少量を永続的に発行し続ける仕組み

です。
2分ごとに「0.6 XMR」を固定で排出と先に書きました。

なぜ、テールエミッションを採用するのか?

①将来のセキュリティ確保

モネロ(XMR)の合意システムは、マイニングです。
マイナーの報酬がなくなると、ハッシュレートが低下したり、攻撃を受けやすくなりますが、それを構造的に防ぐことができます。
そこに、「テールエミッション」を導入することで、将来のセキュリティを確保しようというものです。
💡ハッシュレートとは、ネットワーク全体の「計算パワー」のことで、

計算パワーが高いと、防御力が高い

ことになります。
マイニング報酬がなくなり、マイナーが減ると、ハッシュレートが低下、計算力が下がり、ブロックチェーンを守る力が落ちます。
「テールエミッション」を採用し、報酬を継続することで、防衛力が下がることを構造的に防ぐわけですね。
 

また、攻撃というと、代表的なものは51%攻撃です。
攻撃者がネットワークを支配するには、全体の50%以上の計算力が必要というもので、ハッシュレートが高いと、攻撃を加えようとしても超高額な設備が必要で、現実的に不可能になります。
しかし、ハッシュレートが低いと、二重支払い(同じコインを2回使う)、取引の巻き戻し、特定取引の妨害といた事象が可能になり、通貨の信用が崩れます。

マイナーの経済的動機が続き、51%攻撃耐性を維持

②手数料依存を避ける

モネロ(XMR)は匿名性が高く取引サイズが大きく、手数料だけに頼るのは不安定なため、マイニング報酬をゼロにしないということです。

手数料に依存するより、マイニング報酬も大切にするということですね。

マイニング報酬をゼロにしないことで長期安定

③「実用通貨」思想

モネロ(XMR)は「安全で追跡不可能な電子現金」を提供し、送信者・受信者・金額を隠すことで、すべてのコインが同じ価値を持つ(代替可能性)設計です。

「実際に使えるお金」であり続けるための安全装置として、常に「0.6XMR」の報酬を維持し、セキュリティを確保する設計ということです。

投機より使われ続ける通貨を目指す

なぜ「0.6 XMR」なのか?

暗号資産コミュニティの話題やユーザーの声をまとめたニュース/情報系サイト「TokenDaio」の分析によると、「0.6XMR」は、偶然ではなく「計算された値」で、初期インフレ率を1%未満に抑える狙いがあると記されています。

主な設計思想は安全性とインフレのバランス

おわりに

なんか深いですね。
今回はここまでです。
次回は、その設計思想をビットコイン(BTC)と比較したりしてみたいと思います。
お読みいただいてありがとうございました。