暗号通貨モネロ(XMR)について⑥くりぷと知っ得情報2月25日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。
シリーズでプライバシー重視の分散型暗号通貨、「モネロ(XMR)」について書いています。
🔶モネロ(XMR)の概要と誕生の歴史
くりぷと知っ得情報1月21日号🔶モネロ(XMR)の創業メンバーと現在の中心メンバー(匿名多数)
くりぷと知っ得情報1月28日号🔶モネロ(XMR)の「テールエミッション」とは?
くりぷと知っ得情報2月4日号🔶モネロ(XMR)のマイニングにASICは要らない?
くりぷと知っ得情報2月11日号🔶モネロ(XMR)のハッシュアルゴリズム「RandomX」
くりぷと知っ得情報2月18日号
前号までは、ビットコイン(BTC)とカスパ(KAS)、そして、モネロ(XMR)について、その設計思想による違いを書いてきました。
今回からは、モネロ(XMR)の優位性のポイントをわかりやすく書いていこうと思います。
モネロ(XMR)の「代替性(ファンジビリティ)」
なんだかまた難しいこと言葉が出てきましたが、「ファンジビリティ(Fungibility)」とは、主に経済や援助の分野で用いられる言葉で、代替可能性などと訳されますが、
ある資産が同じ種類の別の資産と容易に交換できる能力
を指します。
ん〜、難しい‥‥
解説していきましょう。
1XMRは、どれも同じ1XMR
これは、どの1XMRも、完全に同じ価値を持つという意味になります。
そんなの、当たり前じゃん 🥸
って、思いますよね。
こういうことです。
例え話①=「1万円札」
例えば、あなたが持っている1万円札ですが、
🔹以前どこで使われたか
🔹誰が持っていたか
に、関係なく、常に1万円の価値ですよね?
これが、
「代替性」(ファンジビリティ:Fungibility)
です。
それに対し、
例え話②=「ビットコイン(BTC)」
ビットコイン(BTC)は取引履歴が全部見えます。
すると‥‥
🔹「過去にハッキングで使われたビットコイン(BTC)」
🔹「犯罪に関係したアドレスのビットコイン(BTC)」
などは、国から押収したり、取引所で凍結・拒否されたことがあります。
同じ1BTCでも“履歴によって扱いが変わる”ことがあり、これが「代替性が弱い」と言われる理由です。
モネロ(XMR)の場合
モネロ(XMR)に関しては、前述の通り、
🔹送金者が見えない
🔹受信者が見えない
🔹金額も見えない
したがって、
過去の履歴を追えない=差別できない
👉結果
✅すべてのXMRが完全に同じ扱い
✅汚れたコインという概念がない
つまり、
代替性が高い=どのコインも完全に同じ価値で、履歴による差別ができない
ということは、
「どれも同じ価値」の通貨なら、安心して使うことができる
それが、モネロ(XMR)というわけです。
🔶どのコインも同じ価値
🔶履歴で差別されない
🔶誰でも安心して受け取れる
これが通貨としての信頼の土台というわけです。
プライバシー需要の高まり/モネロ(XMR)の将来
近年、「プライバシー需要の高まり」から、暗号通貨の世界で改めて注目されているのが、完全匿名通貨です。
その中でも、モネロ(XMR)に注目が集まっていますが、なぜ、「プライバシー需要」が高まっているのでしょうか?
ブロックチェーンは、「透明性」が特徴ですが、これは裏を返せば “丸見え” ということでもあります。
例えば、ビットコイン(BTC)の場合、
🔹どのアドレスから
🔹どのアドレスへ
🔹いくら送金されたか
は、すべて公開されています。
アドレスが個人と紐づけば、資産状況まで推測可能になります。
実例①企業や個人の資産が追跡される
先にも触れましたように、過去には、
🔹有名投資家のウォレットが特定される
🔹大口移動がニュースになる
🔹ハッカーが高額保有者を狙う
といったケースがありました。
これは、
自分の資産は世界中に公開されている
といった状態です。
実例②:政治・社会不安のある地域
🔹資産凍結
🔹政府による資金監視
🔹抗議活動参加者の資金追跡
こうしたリスクがある地域では、追跡不可能な送金手段への需要が高まります。
そこで、モネロ(XMR)に注目が集まりつつあります。
モネロ(XMR)などは、過去の履歴を追えない構造上、
🔶送信者が見えない
🔶受信者が見えない
🔶金額も見えない
設計のため、
資金の流れを外部から分析できない
のです。
実例③:企業間決済の機密保持
企業間の支払いで、
🔹仕入れ価格
🔹取引先
🔹取引頻度
などが外部に知られるのは、大きなリスクです。
透明なブロックチェーンでは、競合に分析される可能性があります。
モネロ(XMR)などは、
ブロックチェーン上でありながら機密性を保てる
特徴、利点があります。
デジタル社会で強まる監視構造
一方、近年、金融のデジタル化が進む中で「お金の流れを把握する仕組み」も強化されています。
CBDC(中央銀行デジタル通貨)の研究
各国中央銀行は、国家が発行するデジタル通貨、中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)を研究しています。
これは便利で安全な決済手段になり、さらに、
取引履歴を中央機関が把握できる設計になりやすい
という特徴があります。
AML(マネロン対策)の強化
AML:Anti-Money Laundering(アンチ・マネー・ローンダリング)」とは、犯罪収益等の出所を隠す資金洗浄への対策のことです。
テロ資金や不正資金を防ぐため、送金の監視や取引報告義務が強化されています。
一定額以上の移動や疑わしい取引は、金融機関から当局へ報告されます。
当局とは、日本の場合
◽️金融庁‥‥金融機関の監督
◽️警察庁‥‥マネーロンダリング(マネロン)や犯罪資金の捜査
◽️国税庁‥‥脱税や資金の不正チェック
を指し、
銀行や取引所は、「不正な取引」や「一定額以上の送金」について、これらの政府機関に報告する義務があり、これがAML(マネロン対策)の仕組みです。
KYC(本人確認)の厳格化
KYC(Know Your Customer)とは、「この口座を使っているのは誰か?」をはっきりさせる仕組みで、「顧客確認」のことです。
KYCの厳格化とは、デジタル社会で進む「本人ひも付け」ですが、以前よりも確認項目が増え、精度も上がり、どんどん“厳格化”しています。
取引所や金融サービスでは、
🔹身分証提出(運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等)
🔹顔認証(セルフィー動画での本人確認)
🔹住所確認(公共料金明細など)
🔹取引目的や資金源の申告
🔹不審取引の自動モニタリング
などが必須化、以前よりも確認項目が増え、精度も上がっています。
デジタル化が進むほど、
“便利さ”と引き換えに「誰が、いくら動かしたか」は明確になる時代
になっていますが、KYCの厳格化は、その象徴と言えます。
監視が強まるほど、
「追跡されない現金のような暗号通貨」としての価値
として、モネロ(XMR)の価値が相対的に高まると思われます。
おわりに
次回は、最終回。
モネロ(XMR)の優位性について、いいことばかりではなく、次回は、デメリットについても書いていこうと思います。
お読みいただきありがとうございました。