大きく成長するカーボンクレジット市場とブロックチェーン技術⑨くりぷと知っ得情報(8月16日号)

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。

お盆休み、今年は台風襲来のお盆でしたが、いかがでしたでしょうか?

被害に遭われた方には、お見舞い申し上げます。

先回まで、カーボンクレジットの仕組みについて書いてきました。

カーボンクレジットの取引制度と仕組については、こちら

国が主体となって行なっているJークレジットについては、こちら

NGO、企業、団体、個人など民間が主導となったボランタリークレジットについては、こちら

さて、今回からは、カーボンクレジットの取引について、その市場規模、売買にかかる具体例について書いていきます。

世界のカーボンクレジット市場

カーボンクレジットの市場を客観的かつ戦略的に分析をして、市場レポートを発信している調査会社は、世界に多数あります。

その中でも、カリフォルニア州で登録され、サンフランシスコに本社を置く、インドと米国を拠点とする市場調査およびコンサルティング会社Grand View Research(グランドビューリサーチ)。

客観的かつ戦略的に分析をして、信頼度が高く、その、Grand View Researchの発行する市場調査レポートを正規代理店として取り扱っている日本の調査会社、(株)グローバルインフォメーション(GII:Global Information, Inc.)。

2030年の世界のカーボンクレジット市場規模

脅威的な急伸が予想されるカーボンクレジット市場

GrandView Research, Inc.の最新レポートによると、世界のカーボンクレジット市場規模は2030年までに4兆7,343億5,000万米ドル(663兆円)に達する見込みです。

2028年までの、年平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)(※)は、31%ですが、2030年に向けて70%という、驚異的な急成長が見込まれている市場になります。

(※)CAGRは、Compound Annual Growth Rate (複利計算・年率・成長率)の略で、企業や市場の複数年にわたる成長率から1年当たりの幾何平均を求めたものです。
ビジネスでは、企業の業績を知るため、複数年にわたり複利計算式で見ることが基本です。CAGRは「一定の期間で平均どのくらい成長しているか」を判断材料にする際に有効な手段です。

このように、急成長していくカーボンクレジット市場ですが、国により運営されているJークレジット制度や、民間が主導となったボランタリークレジットは、今後ますます活況を呈していきます。

東京証券取引所がカーボンクレジット市場を開設

東京証券取引所は、2023年10月をめどに、温室効果ガス排出量の削減価値を取引する「カーボン・クレジット市場」
を開設すると発表しました。

当面はJ―クレジットのみを取引対象となりますが、「省エネルギー」「再生可能エネルギー(電力)」「再生可能エネルギー(熱)」「再生可能エネルギー(電力および熱混合)」「森林」「その他」の6種類。

Jークレジット売買サイト

カーボンクレジットは、東京証券取引所でも開設されるように、今後一気に拡大していきます。

ここでは、Jークレジットを投資資産として売買することができるECサイトをご紹介します。

脱炭素価値両替所

名古屋に本社を構える脱炭素化支援(株)が運営する脱炭素価値両替所。

二酸化炭素等の温室効果ガスの削減価値を権利化した、日本政府が運営する「J-クレジット」の売買が可能なECサイトです。(個人は、Jークレジットの口座を開設できません)

カーボンクレジットインベストメント

カーボンクレジットインベストメントは、脱炭素化⽀援(株)が運営する個⼈向けカーボンクレジット販売・買取ECサイトです。

個人では「J-クレジット」を購入、所有、保管、資産運用、売却が困難でしたが、個人で「J-クレジット」による資産運用が可能となります。

オンライン上のカーボンクレジット取引市場「e-dash」

CO2排出量可視化・削減サービスプラットフォーム「e-dash」の開発及び運営を行うe-dash(株)(本社/東京)。

アメリカの気候変動テクノロジー企業との業務提携により、国内初となるオンライン上のカーボンクレジット取引市場
「e-dash Carbon Offset」を提供しています。

オンライン上で会員登録や月額利用料なしで利用できる点で、普及に加速が期待されています。

カーボンオフセットプロバイダー

カーボンクレジット市場に参入する取引所、または市場を活用したECサイトについて書いてきましたが、森林経営などの取り組みによる温暖化ガスの排出削減量や、吸収量であるクレジットの売り手と、削減困難な排出量を埋め合わせたい買い手を仲介する「カーボンオフセットプロバイダー」という新たなビジネスも誕生してます。

プロバイダーは、クレジットを売り出す発行体とクレジットを買いたい企業との仲介業務を行ったり、CO2の排出量を見える化したり、算定したり、カーボンオフセット排出権取引所などの企業への斡旋等を行います。

おわりに

今回は、カーボンクレジットの市場が具体的に、どのように活性化しているか、または、買い手と売り手を繋ぐカーボンオフセットプロバイダーについてでした。

私も応援しているJAMDAO コミュニティでも、そのプラットフォームにカーボンクレジット事業があり、事業を推進・仲介するカーボンオフセットプロバイダー会社があり、この市場がいかに急成長していくか、また、カーボンニュートラルが急務な事業だということを、改めて感じました。
いよいよ、次回は本題、カーボンクレジットとブロックチェーンについてです。

お読みいただいてありがとうございました。