ブロックチェーンのレイヤー2とは⑧くりぷと知っ得情報3月13日号

クリプトスタディ(クリスタ)の水野です。

シリーズで、ブロックチェーンのレイヤー2について、書いています。

前回までの関連記事


◻︎くりぷと知っ得情報「ブロックチェーンのトリレンマとは」1月17日号

◻︎くりぷと知っ得情報「ビットコインのレイヤー2」1月24日号

◻︎くりぷと知っ得情報「イーサリアムのレイヤー技術『ロールアップ』」1月31日号

◻︎くりぷと知っ得情報「ロールアップの検証技術「Optimistic Rollups」2月7日号
◻︎くりぷと知っ得情報「ロールアップの検証技術「ZK-Rollups」2月14日号
◻︎くりぷと知っ得情報「MATIC(Polygon)」2月21日号
◻︎くりぷと知っ得情報「Optimism(Op)」2月28日号
◻︎くりぷと知っ得情報「Arbitrum(ARB)」3月6日号


今回は、「MATIC(Polygon)」、「Optimism(Op)」、「Arbitrum(ARB)」の他、レイヤー2ソリューションの銘柄について書いていきます。

Immutable X(イミュータブル・エックス)

トークン名称

Immutable X

ティッカーシンボル(通貨)

IMX

発行枚数

20億枚

コンサンセスアルゴリズム

PoS(Proof of Stake)

価格(日本円)

519.22円

時価総額ランキング

27位

時価総額

約7,280億円

2024年3月12日現在、CoinMarketCap調べ

Immutable Xは、Immutable社により開発、運営されています。

「Forbes 30 Under 30」(※1)の起業家のJames Ferguson氏と、弟Robbie Ferguson氏によって、2018年に共同設立された、オーストラリアのシドニーを拠点とするプラットフォーム開発企業です。

主にNFTやWeb3ゲームに焦点を当てたプラットフォームを提供していて、イーサリアムのセキュリティを損なうことなく、ガス代ゼロでNFTの発行や取引を実現しています。

投資家には、Coinbase、Naspers、Nirvana Capital、Apex Capital Partners、Continue Capital、Galaxy Digitalなど、ブロックチェーン投資における重鎮が名を連ねています。(※2)

(※1)『フォーブス』誌が毎年発表している、「30歳未満の特筆すべき30人」一覧で、分野ごとに30人を選出することから、この名前がついています。アメリカ版では、20の部門からそれぞれ30人ずつ、計600人が選出されています。

(※2)ナスパーズは、130か国以上でサービスを提供しているインターネットおよびメディアの多国籍企業。
ニルヴァーナキャピタルは、サンフランシスコ/北京を拠点とするベンチャー ファンドで、その創設パートナーもイーサリアムの初期の支持者です。
エイペックスキャピタルパートナーズは、投資市民権の提供、資産管理、金融サービス、国際不動産販売および開発、移住などの分野でサービスを提供するコンサルティング会社。

Immutable Xの特徴

Immutable Xは、NFTやWeb3ゲームに焦点を当てたプラットフォームです。

Immutable Xは、高いガス代、過度な電力消費、ネットワークの混雑といった、イーサリアムが抱える問題を解決するために、レイヤー2プロジェクトとして構築されています。

ZK-rollups技術を採用

Immutable Xは、Zk-rollups(ゼロナレッジロールアップ:ゼロ知識証明)技術を採用したレイヤー2ソリューションです。

ZK-rollups技術は、イーサリアムなどのレイヤー1ネットワークにおけるスケーラビリティの課題を解決するためのレイヤー2ソリューションの一つで、本来主張を証明するために必要な個人情報などの情報公開をすることなく、主張を証明することができる技術です。

イーサリアムのセキュリティと互換性を犠牲にすることなく、ブロックチェーンの可能性の拡大に貢献する技術で、Immutable Xは、ZK-rollups技術を採用することにより、オンチェーンで必要なデータ量とガス代を大幅に削減し、高速で低コストのトランザクション処理を実現しています。

将来のNFTのデフォルトチェーン?

NFT取引のガス代が不要

Immutable Xでは、ガス代を支払う必要なく、NFTのミントやトレード、交換が可能です。

これは大量の取引や規模のゲームを想定しており、NFTゲームやWEB3ゲームをよりスケーラブルにするといった目的を達成する大きな柱となります。

ユーザーは即時取引と大規模な拡張性の恩恵を受け、ユーザーや資産の安全性を損なうことなく、NFTのミント、取引のためのガス代ゼロといったメリットを享受することができます。

NFTブロックチェーンの有望株

Immutable Xは、Ethereumエコシステムの開発の最先端に位置していると言えます。

Immutable Xは、取引速度において9,000tps以上を公約しており、実現できれば、将来的にデフォルトの「NFTブロックチェーン」になる可能性が十分にあります。

tpsとは、トランザクション毎秒(Transaction per second)の略で、ブロックチェーンネットワークが1秒間に管理できるトランザクションの数のことです。
ビットコインが1秒に7件くらい。
VISAは1秒に1,700件(24,000tpsに対応可能)、MasterCardは、1秒に5,000件のトランザクションを処理可能だとされるネットワークを利用しています。

REST APIによる拡張

ImmutableX上では、REST APIというAPI(※1)の抽象化レイヤーにより、NFTのミンティング、取引、送金などあらゆるやり取りがImmutable X上で、シンプルなAPIコールで行えるようにななっています。

REST APIを活用することで、システムからサーバとネットワーク双方に対して設定変更を一括で実行できるようになります。今まで複数個所に必要だったネットワーク側の設定が自動化され、クラウド基盤とネットワークが連動して設定変更できるため、これにより素早いサービス提供が実現できるようになります。

この分野における既存のゲーム会社やコンテンツ会社のような新規参入者を惹きつける重要な要素になると、Immutable社も言及しています。

さらに、ユーザーはウォレットを接続する際にネットワークを切り替える必要がなく、NFT専用のウォレット体験を可能にするとともに、Immutable Xが安全上のリスクなしに、サードパーティのマーケットプレイスのエコシステムをサポートすることを可能にしています。

簡単にいうと、REST APIによって開発が容易となっています。

(※)API は、サービスが持つ便利な機能を共有し、誰でも使えるようにしたものです。Application Programming Interfaceの略で、アプリケーション・ソフトウェアを構築および統合するための一連のツール、定義、およびプロトコルで、Webシステムを外部から利用するためのプログラムの呼び出し規約のことです。

おわりに

今回は、イーサリアムレイヤー2の中で、特にNFT(Non-Fungible Token)や、Web3ゲームの拡張性で優位性を持つImmutable Xについて書きました。

代表的なレイヤー2の他にも、いろんなプロジェクトがありますね。

お読みいただいてありがとうございました。